運転者の心理的生理的反応に基づく林道幾何構造の評価

運転者の心理的生理的反応に基づく林道幾何構造の評価

レコードナンバー631181論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00008010NACSIS書誌IDAN00083763
論文副題最高血圧の変動による林道線形の表現法
著者名潘 暁東
書誌名高知大学農学部演習林報告
別誌名Bulletin of the Kochi University Forests
発行元[出版者不明]
巻号,ページ28号, p.63-83(2001-04)ISSN03894622
全文表示PDFファイル (2417KB) 
抄録運転者の心理的生理的反応を尺度に,より負担の少ない林道幾何構造規格の許容範囲を見出そうとする研究は,まだ緒についたばかりである。 本研究は,オメダ社製のフィナプレス連続自動血圧測定装置を供し,従来から使われてきた心拍数変動に,心理的挙動にも鋭敏な血圧変動を評価尺度に加えて,その研究方法の一端を確立し,林道幾何構造の許容範囲を検討し,一応の結論を得た。 概説林道の小半径,中半径,大半径の各曲線部における走行実験中の運転者の最高血圧と心拍数の増加数を評価尺度にして,走行速度,走行方向,曲線半径に対する分析結果,心拍数の増加数より,最高血圧の増加数という評価尺度は,林道幾何構造評価の尺度としては,より鋭敏な評価尺度であることが判明した。これにより林道線形を設計する際に,曲線半径20m前後以下の小半径の設定は,心理的生理的に大きな負担を強いるので,設計速度の上下にかかわらず,避けるべきである。また,半径60m以上の曲線は,心理的生理的負担の軽減という点では効果的な意味をもたない。 最高血圧の増加数を評価尺度として,視距相当区間通過所要時間という概念,および「実測視距-制動停止視距」を説明変数として取り上げ,最高血圧変動との関係を検討した結果,視距を制動停止視距より5m以上長く設計すれば最高血圧の増加数をかなり小さい範囲にとどめることが期待できる。すなわち運転者の心理的圧迫を抑制するためには,理論的制動停止視距に5m以上の余裕長があることが望まれることが分った。また,曲線部における運転者の心理的生理的負担を検討するとき,幾何構造要素の曲線半径に併せて,視距を評価指標とすることの有効性を認めることができた。 より実用的な評価法に発展させるために,林道の一定距離区間を対象にして,人間工学的に許容される幾何構造規格の範囲を究明した。 線形の表現方法は数多く報告されているが,人間工学的に評価するときの表現法に定説がなかった。そこでまず,数多くの線形表現法を,最高血圧増加数との相関性を検定した。その結果から,「視距率」を一定区間路線の線形表現法として適当であることが判明した。車両の通行頻度が比較的高い幹線的路線にあっては,最高血圧増加数が約30mmHg以下に止まる視距率,すなわち制動停止視距が路線区間内の,少なくとも60%以上の区間長において確保される設計を基準とするべきであるとの結論を得た。
索引語林道;血圧;変動;運転;評価;心理;生理
引用文献数23
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

論文アクセスランキング

Copyright 2017 農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波産学連携支援センター

Tsukuba Business-Academia Cooperation Support Center, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat