ナラ類集団枯損林分の特性と分離菌の病原性

ナラ類集団枯損林分の特性と分離菌の病原性

レコードナンバー631200論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00020671NACSIS書誌IDAA11354612
論文副題分離菌の接種による枯損の再現
著者名三浦 直美
齊藤 正一
三河 孝一
ほか3名
書誌名研究報告
別誌名Bulletin of the Yamagata Prefectural Forest Research and Instruction Center
山形県森林研究研修センター研究報告
発行元山形県森林研究研修センター
巻号,ページ29号, p.1-10(2001-05)ISSN1345336X
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抄録ナラ類の集団的な枯損は、特定の未同定菌(仮称ナラ菌)が主因であることが示唆されている。そこで、筆者らは枯損発生林分の特性を明らかにするとともに、接種試験による枯損の再現を試み、枯損の再現性の視点からナラ類集団枯損のおけるナラ菌の病原性を検討した。この結果枯損発生林分の特性として、(1)枯損はミズナラ上層木を中心に林分を転々としながら発生している。(2)枯損木はカシノナガキクイムシの大量穿孔から1~2ヶ月で枯死に至る。(3)枯損木からは例外なくナラ菌が分離され、その樹幹内の垂直分布はほぼカシノナガキクイムシの分布と一致する。(4)ナラ菌はカシノナガキクイムシによって伝搬されている。(5)枯損木の伐根からはまれにぼう芽枝が発生するが、翌年までには枯死することが確認され、ナラ菌の接種試験により、(1)カシノナガキクイムシはナラ菌の伝搬者であり、集団枯損の拡散はこの昆虫の移動によって起こっているが、接種は人為的な伝搬行為にあたる。(2)菌の接種木だけが接種後約1ヶ月で枯死し、集団枯損と同様な経過をたどった。(3)接種により集団枯損と同サイズのミズナラおよびコナラの上層木が枯死した。(4)接種枯死木のみからナラ菌が再分離され、木部(辺材部)における菌及び変色域の分布は集団枯損木と一致した。(5)枯死木の接種部位の下部からは集団枯損同様ぼう芽枝が発生し、それらは翌年には枯死したことが確認された。これにより、接種試験で現実の集団枯損を再現をできることが明らかになり、この菌がナラ類集団枯損を引き起こす主因であると判断された。
索引語ナラ;林分;菌類;分離;接種;病原性
引用文献数11
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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