山菜類の栽培技術の確立

山菜類の栽培技術の確立

レコードナンバー641150論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20008720NACSIS書誌IDAA11657691
著者名竹原 太賀司
五十嵐 文明
青野 茂
ほか1名
書誌名福島県林業研究センター研究報告 = Bulletin of the Fukushima Prefectural Forestry Research Centre
別誌名Bull. Fukushima Pref. Forestry Res. Ctr.
福島林研研報
発行元福島県林業研究センター
巻号,ページ34号, p.139-151(2001-12)ISSN13471406
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抄録ワラビやゼンマイ等安定した需要が期待できる山菜類の育苗技術の検討とアクの弱いワラビ系統の検索を行った。 三春町及び梁川町において収集したワラビから8月下旬に胞子を採取し、ビニールポットに入れたジフィーポットに播きつけ、ふた付きの水切り篭に入れて25℃で管理した。なお、胞子の播きつけは、それぞれの系統単独と両者の胞子を混合して行い、初期成長量を比較した。その結果、11月下旬における胞子由来苗の成長量は三春、梁川系統の混合区が8.2cmで最大となり、単独区の2倍以上となった。ポット苗を翌年6月上旬に苗畑に定植し、苗の活着率と生育状況を調査した。梁川系統は全て活着したが、三春及び混合区はそれぞれ36%、77%と活着率は悪かった。しかし、苗畑に定植した翌年の10月下旬には、混合区及び各系統いずれも平均葉柄長は120~130cm、出芽数は50~70本/m2と良好な成長を示したことから、胞子からのワラビ苗作成は実用可能であると考えられた。 試験管内でゼンマイ胞子を無菌的に培養して得られた幼苗を供試苗として用い、定植用苗の作成法と畑への定植法について検討した。胞子由来幼苗をビニールポットに入れたジフィーポットに植え付け、市販のハイポネックス希釈液を施肥し、ふた付きの水切り篭に入れて25℃で管理した。3ヵ月後に生育調査を行い、液肥の適正希釈倍率を調査した。その結果、1500倍区の葉柄長が7.8cm(無施肥区:4.9cm)と最も大きい結果となった。ポット苗を7月上旬に苗畑に定植し、苗の活着率と生育状況を調査したが、活着率は88%で、10月下旬における平均葉柄長は6.4cmで、定植時(8.5cm)よりもやや小さくなった。その後の苗畑での生育について、定植から約3年後の10月下旬でも約45cmと成長は極めて遅く、この点が未解決の課題として残された。なお、毎年5月に化成肥料(10-10-10)を一定量(苗1本当たり0~2g)ずつ施肥して10月に生育調査を行い、化成肥料の施与量と成長量との関係を調査したが、施肥区と無施肥区の成長量の相違はわずかなものであった。 新たなワラビ需要開拓のため、アクの弱い系統の検索を行った。アクの強弱は、現地において食味試験を行って判定し、アクの弱いものについて秋に根を掘り取り、本場苗畑に植え付けた。本場苗畑に植え付けた後のアクの強弱は、茹でて食味試験を行い判定した。その結果、梁川町及び三春町から収集した3系統は茹でた直後は若干のアクを感じたものの、茹でてさらに2時間水に晒したものはほとんどアクを感ぜず、本センターから採取した系統(対照区)に比べ明らかにアクが弱かったことから、今後この系統の維持保存並びに増殖を図る予定である。
索引語山菜;栽培;ゼンマイ科;胞子;ポット;生長;福島県
引用文献数2
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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