簡易土壌診断による飼料作物の収量性向上技術の確立

レコードナンバー
641948
論文タイプ
学術雑誌論文
ALIS書誌ID
ZZ00010689
NACSIS書誌ID
AN10193076
論文サブタイトル
飼料用トウモロコシの簡易成分分析法と簡易土壌分析法の検討
本文言語
ja
著者名
本澤 延介 ; 島田 研
誌名
栃木県畜産試験場研究報告
別誌名
栃畜試研報 ; Bull.Tochigi Anim.Hus.Expe.sta ; Bulletin of the Tochigi Prefectural Livestock Experiment Station ; 研究報告
発行元
栃木県畜産試験場
巻号ページ
17号,p.28-32(2001-12)
ISSN
02889536
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抄録
作物体の硝酸態窒素及びミネラル含量を簡易に推定するため、トウモロコシの硝酸態窒素及びミネラル成分を部位別に小型反射式分光光度計で分析し、作物体全体の含量との相関関係について検討した。出穂前、絹糸抽出期、乳熟期、黄熟期に試験圃場より生育中庸の個体1株を刈取り、分析用サンプルとし、葉9個所、茎3個所、子実1個所の硝酸態窒素及びミネラル(Ca、P、K、Mg)含量を測定した。硝酸態窒素含量はLS(下位茎)、P含量はUL-E(上位葉先端)、ML-M(中位葉中部)、LL-E(下位葉先端)、LL-M(下位葉中部)、E(子実)、Mg含量は、UL-E(上位葉先端)、UL-M(上位葉中部)、LL-B(下位葉基部)で有意な相関が得られた。従って、これらの部位を小型反射式分光光度計で測定することにより、作物体全体の成分含量を推定できる可能性が示唆された。 さらに、簡易土壌分析技術を確立するため、土壌抽出液採取法(前処理法)測定機器別の測定誤差について検討した。前処理法として従来の公定法、水抽出法、酢酸ナトリウム溶液抽出法及び土壌溶液について検討し、測定機器として簡易反射式光度計、改良型簡易反射式光度計(以下RQ)、簡易分光光度計(以下NOVA)等の測定を試みた。その結果、土壌のpHを把握する上で携帯式pHメーターは、公定法と同じ測定値は得られないもののある程度活用できると推察された。また、土壌抽出液ECを把握する上で、携帯式ECメーターは十分活用でき、土壌溶液の測定も有効であることが示された。硝酸態窒素では、土壌抽出液及び土壌溶液における液クロ測定値とRQ測定値の相関係数は各々0.996、0.999(危険率1%水準で有意)と高くRQの有効性が示された。交換性K2Oでは、水抽出法及び酢酸ナトリウム溶液抽出法との有意な相関が認められ各々相関係数は、0.711、0.976(危険率1%水準で有意)であった。NOVAによる測定は、水抽出及び土壌溶液では原子吸光光度計による測定値と高い相関係数が得られ、各々0.994、0.998(危険率1%水準で有意)であった。交換性MgOでは、水抽出法及び酢酸ナトリウム溶液抽出法との相関係数は、各々0.515(有意でない)、0.756(危険率1%水準で有意でない)で、酢酸抽出法の有用性が示された。測定機器別の測定では土壌溶液の測定において、RQプラス及びNOVAは原子吸光光度計による測定値と高い相関が得られ(各々0.988、0.988、危険率1%水準で有意)、交換性MgO推測法としての有用性が示唆された。交換性CaOと抽出法の違いによるCaOは、水抽出法及び酢酸ナトリウム溶液抽出法との相関係数は、各々0.556(有意でない)、0.810(危険率1%水準で有意)で、酢酸抽出法の有用性が示された。土壌溶液の測定においてRQによる測定は、原子吸光光度計による測定値と高い相関が得られ(0.978、危険率1%水準で有意)、交換性CaO推測法としての有用性が示唆された。 いずれの手法も、全ての成分を簡易に精度高く推定することは困難であるため、両方の簡易法を組み合わせてシステム化することはできなかった。
登録日
2011年3月5日
収録データベース
AGROLib ; JASI