酵母の長期保存法に関する研究

酵母の長期保存法に関する研究

レコードナンバー652450論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20000458NACSIS書誌IDAN10475420
著者名見方 洪三郎
書誌名Microbiology and Culture Collections : 日本微生物資源学会誌
発行元日本微生物資源学会
巻号,ページ18巻・ 1号, p.3-16(2002-06)ISSN13424041
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抄録酵母培養株を安定に長期保存することをめざして、Lー乾燥法を適用し、その改良を行った。また、凍結および凍結乾燥法との生残菌数の比較を行った。保存中に生残菌数の減少が認められた酵母について、Lー乾燥後に生じる生残菌数の低下を防止する条件を検討した。乾燥に供する細胞の培養齢を調べると、対数増殖期の細胞は乾燥に弱く、保存性も悪いが、定常増殖期に達した細胞は高い生残菌数が得られた。子嚢菌酵母(Kluyveromyces)では子嚢胞子を形成した試料をL-乾燥することにより、1.5~50倍高い生残菌数を得た。また、担子菌酵母(Sporoboromyces)、Bullera、Holtermannia)ではL-乾燥に供する菌体の培養を、YM培地からPDA培地に変えることで、2~100倍高い生残菌数を得た。分散媒の組成について検討した結果、6%ポリビニルピロリドン、5%乳糖、5%グルタミン酸ナトリウム、0.1M燐酸緩衝液pH7.0の分散媒が、いずれの酵母の安定保存に有効であることが判明した。財団法人発酵研究所(IFO)に保存するすべての酵母について、上記の分散媒を用いて、L-乾燥保存法を行い、長期保存の可能性と加速保存試験での長期保存後の生残菌数の予測をした。5℃5年間保存していた乾燥標品の生残菌数が、調製後に行った同標品の加速保存試験(37℃30日)の生残菌数と相関することから、長期保存後の生残菌数を予測する方法として、37℃での加速保存試験の有効性が明らかになった。また、5℃5年以降の10年間は生残菌数がほとんど低下しなかったことから、乾燥標品は保存初期の数年間に安定化されたものと推察される。L-乾燥法に弱い一部の酵母菌株は、10%グリセロールの保護剤で-80℃にて凍結することで長期保存が可能になった。
索引語酵母;生体;保存;技術開発;培地;遺伝資源
引用文献数26
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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