曳航式活魚運搬生簀内の流れの改良に対する一つの試み

曳航式活魚運搬生簀内の流れの改良に対する一つの試み

レコードナンバー660355論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00011795NACSIS書誌IDAN10278554
著者名井上 悟
杉山 学
藤石 昭生
永松 公明
書誌名水産工学
別誌名Fisheries engineering
発行元日本水産工学会
巻号,ページ32巻・ 3号, p.203-209(1996-03)ISSN09167617
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抄録山口県野波瀬でイワシ運搬用に試作された曳航式活魚運搬生簀を研究対象とした。この生簀では、(1)生簀曳航時に生簀内部に生じる渦によって漁獲物が損傷する。(2)生簀内の流れが複雑であるため、魚が生簀内の一部に集中して泳ぎ、無駄なスペースが生じる、といった二つの問題点が指摘されている。そこでこれらの問題点を解決するための一資料を提供する目的で水槽実験を行った。まず、問題点の原因を明らかにするために、実物の1/10縮尺模型を基本生簀として用い、回流水槽においてタフト法により、生簀内部の流れの可視化実験を行い流れの特性を調べた。また、生簀全体の流水抵抗も測定した。次に、問題点を解決するための一手段として、基本生簀に若干の改良を加えた改良生簀を用い、同様な可視化実験および抵抗測定を行った。生簀の改良は次のようにした。すなわち、基本生簀前面のカバーに、直径15mmの孔を多数開け、カバーに通水性を持たせた。孔の数が60の生簀を改良生簀Iとし、同様に孔の数208を改良生簀II、孔の数438を改良生簀IIIとした。各改良生簀の開口率は、それぞれ2.2%、7.5%、15.9%である。流れの可視化によって、基本生簀内に大きな渦が確認された。改良生簀I、IIでは、渦の強さや場所の変化はみられたが、渦の解消には至らなかった。しかし、改良生簀IIIでは、渦が消え全体的に一様で弱められた流れに変わった。一方、基本生簀に比べ、各改良生簀の抵抗が若干増えた。生簀内部の流れがもっとも改善された改良生簀IIIでは、基本生簀に比べて2割弱の抵抗増加であった。現状の運搬船の機関馬力と曳航速度の関係を検討した結果、現状の曳航速度をほぼ確保できる目途を得た。結局、本研究で対象とした活魚運搬生簀の問題解決の一方法として、生簀前面のカバーに開口率16%程度の開口部を持たせることが有効である。
索引語改良;流れ;運搬;研究;水槽;測定;速度;山口県;漁獲;特性
引用文献数10
登録日2011年07月07日
収録データベースJASI, AGROLib

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