フランスの公的品質表示産品におけるガヴァナンス構造

フランスの公的品質表示産品におけるガヴァナンス構造

レコードナンバー661798論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20004493NACSIS書誌IDAA11614280
論文副題競争規則によるラベルルージュ家禽肉の扱いを中心に
著者名須田 文明
書誌名農林水産政策研究
別誌名Journal of agricultural policy research (Policy Research Institute, Ministry of agriculture, forestry and fishieries)
発行元農林水産省農林水産政策研究所
巻号,ページ3号, p.23-65(2002-12)ISSN1346700X
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抄録欧州連合域内でも、フランス国内でも、競争に影響を与えるような生産者間の協定(価格カルテル等)や支配的地位の濫用は、競争規則により禁止されているが、こうした協定でも、「経済進歩」を促すと判断される場合、適用を免除されることも規定されている。フランスの農産物・食品分野では、ラベルルージュ家禽肉について、91年に経済財務産業省不正防止総局により、競争評議会(公正取引委員会)に申し立てがなされている。これに対し多くの経済学者たちは取引費用経済学の知見を活用して、次のようなラベルルージュ擁護の論陣を張ることになった。すなわち標準的なミクロ経済学は、情報の非対称性の問題から、情報シグナルとしての品質表示を取り上げる。こうした観点からすれば、生産者が高品質の産品を製造することについては特別なアレンジメントは必要とされず、「評判」メカニズムにより、生産者は高品質維持にインセンチブを持つ(さもなければ評判を落とし、高品質産品に由来する準レントを喪失するから)。ここでは政策当局は不当表示にのみ関心を示すことで、市場メカニズムに全面的に頼ることができる。しかし農業のように、品質表示が多くの小規模なパートナー(農家、加工業者)間で共有されている場合は事情が異なる。高品質産品の製造に必要な手続きを遵守しないことで生産コストを下げながら、品質表示の準レントを受けようとするフリーライダー(ただ乗り)が生じるリスクがある。しかも、こうしたフリーライダーはやがて、評判を下げることで、当該生産者のすべてに損害を与えることになる。こうしたリスクを排除するために、生産者間での緊密なコーディネーションが構築される必要があり、これは競争規則に違反するものではないとするのである。
索引語競争;生産者;品質;フランス;家禽;経済;情報;リスク;構造;価格
引用文献数54
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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