抄録 | 切り花として有望と考えられる観賞用イネ科植物を対象に、無加温ビニルハウスにおいてトルコギキョウの後作として有望な品目選定と作型開発及び栽培技術の検討を行った。1.オオムギ‘寒咲き早生ムギ’、コバンソウ、ラグラス、オバタスは、12月下旬からの長日処理(16時間日長)により、明らかに出穂が早くなり、採花期前進効果が認められた。2.ペニセタム・セタケウムは、10月定植では長日処理による採花期前進効果が認められたが、8月定植では認められなかった。3.ラグラス・オバタスの生花としての観賞可能日数は、観賞期間中の室温に影響されることが示唆された。4.7月出荷トルコギキョウの後作品目としてはペニセタム・セタケウム(8月定植、自然日長)が、8月出荷トルコギキョウの後作品目としてはオオムギ‘寒咲き早生ムギ’(10月直播、長日処理)、コバンソウ(10月定植、長日処理)、ラグラス・オバタス(10月定植、長日処理)が、9月出荷トルコギキョウの後作品目としてはアワ‘八ツ房アワ’(3月定植・自然日長)、オオムギ‘寒咲き早生ムギ’(10月直播、自然日長)、コバンソウ(10月定植、自然日長、ドライフラワー用)、ペニセタム・セタケウム(10月定植、自然日長)が有望であった。5.アワ‘八ツ房アワ’において、茎の細い切り花を収穫するには12㎝×12㎝、1穴2本植え(8条植え)がよいと判断できた。 |