底質から見た有明海北部の海域区分とマクロベントスの分布

底質から見た有明海北部の海域区分とマクロベントスの分布

レコードナンバー673198論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014178NACSIS書誌IDAN00124678
著者名陶山 典子
輿石 裕一
須田 有輔
村井 武四
書誌名水産大学校研究報告 = The journal of the Shimonoseki University of Fisheries
別誌名Journal of National Fisheries University
発行元水産大学校
巻号,ページ51巻・ 4号, p.105-114(2003-03)ISSN03709361
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抄録近年、有明海では魚介類資源の減少が顕著で、環境変動との関連が注目されている。ベントスの分布量や組成は底質環境と緊密な関係にあり、環境変動の指標ともなることから、2001年6月の有明海北部の底質とマクロベントスの分布状況を捉えるために本調査を実施した。1)調査海域は、北緯32度40分以北の有明海で、湾奥部と湾央部および諫早湾に原則として3海里間隔に設けた53点(Fig.1)である。なお、このうち14点は大潮干潮線以浅(干潟域)に設定した。2)各底質項目間には0.1%水準で有意な正の相関が認められ、特にMdφ、泥分、I.Lには直線的な関係が認められた。各底質項目を用いてクラスター分析を行ったところ、調査海域は大きく2分された。一つは、Mdφ4以上の泥質堆積物が分布する、調査海域西部および東部の南北方向に伸びる海域(A海域)で、もう一方は、Mdφ1~3の砂質堆積物が分布する、調査海域中央部に南北方向に伸びる海域と、熊本県沿岸の浅海域(B海域)である。3)採集された全底生動物の総個体数は13949個体で、平均分布密度は2632個体/m(2)であった。分類群別に見ると最も多かったのは多毛類で、平均密度は986個体/m(2)(38%)、次いで二枚貝の659個体/m(2)(25%)、ヨコエビ亜目602個体/m(2)(23%)、クモヒトデ綱169個体/m(2)(6%)であった。底生動物全体の分布密度にはA海域とB海域で大きな差(1.1倍)はなかった。しかし、A海域にはヨコエビ類、B海域には多毛類が卓越し、二枚貝は両海域に同程度に分布していた。4)種別に見ると、5224個体を調べた多毛類では168種が得られ、Sigambra sp.1をはじめとする8種で半数を占めていた。3493個体を調べた二枚貝では35種が得られ、チヨノハナガイRaeta rostralis、シズクガイTheora fragilis、アサリRuditapes philippinarumの3種で87%を占めていた。5)両海域で分布密度を種別に比較すると、多毛類5種と、二枚貝ではシズクガイTheora fragilisに5%水準で有意な差が認められた。
索引語海域;分布;個体;底質;調査;種;密度;ベントス;環境;変動
引用文献数18
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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