農業統計メッシュデータを用いた養牛に起因する水系への窒素負荷量の推定

農業統計メッシュデータを用いた養牛に起因する水系への窒素負荷量の推定

レコードナンバー680118論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20011749NACSIS書誌IDAN00195767
著者名神山 和則
寳示戸 雅之
佐々木 寛幸
ほか1名
書誌名日本土壌肥料學雜誌 = Journal of the science of soil and manure, Japan
別誌名日本土壌肥料學雜誌 : 土壌・肥料・植物栄養
Japanese Journal of Soil Science and Plant Nutrition
日本土壌肥料学雑誌
発行元日本土壌肥料學會
巻号,ページ74巻・ 4号, p.425-433(2003-08)ISSN00290610
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抄録メッシュ化した農業統計データを用いて各メッシュにおける養牛に起因するNフロー と収支を計算するマクロモデルを構築するとともに、国土数値情報の一つとしている気候値メッシュデータを利用して各メッシュの飼料畑から流出するN濃度を推定した。また、これらのデータを集水域単位にまとめ得られた流出水N濃度と河川水の全N濃度を比較検討した。1.対象地域におけるメッシュあたりのN収支の平均値は3423kg year(-1)、飼料用作物畑面積あたりでは414.5kg ha(-1)year(-1)の搬入過剰であった。また、水系への負荷となる溶脱Nと余剰ふん尿Nから求めた水系へのN負荷量はメッシュあたり平均で2832kg year(-1)(飼料用作物畑あたり343.1kg ha(-1)year(-1)であった。2.飼料用作物畑における養牛に起因する流出水N濃度は2.0mgL(-1)から214680mgL(-1)の範囲で平均値は 1.2mgL(-1)であった。これらの値は販売・譲渡される堆肥がないなどいくつかの仮定を含んだ計算上の数値であるが、飲料水の硝酸態N濃度の基準値である10.0mgL(-1)未満のメッシュは20%にすぎなかった。養牛に起因する河川のN負荷濃度を推定し、河川水質との関係を調べた結果、いくつかの観測地点を除き相関関係が認められた。このことから本地域では養牛によるN負荷が河川の全N濃度に強く影響を及ぼしていること、大きなばらつきを生じさせる生活系・工業系の負荷があまりないことが示唆された。3.飼養密度とN濃度の関係から、3.5頭ha(-1)より低い飼養密度では流出水N濃度がほぼ一定となり、循環型畜産が可能と思われた。しかし、本地域全体の平均飼養密度は9.3頭ha(-1)と高く、環境へ対する負荷は大きいと考えられる。4.地域全体の飼養頭数を2割減少させた場合、地域全体の飼料用作物畑面積を2割増加させた場合、地域全体の収量を2割増加させた場合の3つのケースについてN負荷量の減少効果を検討した。その結果、飼養頭数を減少させると減少割合以上にN負荷量が減少し、最も減少効果が大きかった。
索引語負荷;濃度;地域;飼料;畑;データ;流出;水;河川;作物
引用文献数34
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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