農業生産環境調査にもとづく我が国のリン酸施用実態の解析

農業生産環境調査にもとづく我が国のリン酸施用実態の解析

レコードナンバー680119論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20011749NACSIS書誌IDAN00195767
著者名西尾 道徳
書誌名日本土壌肥料學雜誌 = Journal of the science of soil and manure, Japan
別誌名日本土壌肥料學雜誌 : 土壌・肥料・植物栄養
Japanese Journal of Soil Science and Plant Nutrition
日本土壌肥料学雑誌
発行元日本土壌肥料學會
巻号,ページ74巻・ 4号, p.435-443(2003-08)ISSN00290610
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抄録農林水産省統計情報部の農業生産環境調査結果を用いてリン酸の施用実態を解析した。解析に際し、堆肥等有機物資材や有機質肥料中のリン酸については、リン酸含量に肥効率を乗じた値を求め、これと化学肥料のリン酸施用量との和(化学肥料相当リン酸施用量)を計算した。1.多くの作物において、化学肥料相当リン酸施用量の多少にかかわらず、単収がほぼ一定な傾向が認められ、既にリン酸施用量が十分であることが示された。しかし、露地のナスとキュウリでは、施用量とともに単収が増加し、1400kgP2O5ha(-1)の施用でも減収傾向が示されなかった。2.化学肥料相当リン酸施用量のうち、堆肥等有機物資材由来のリン酸の割合は平均で、露地野菜35、施設野菜34、果樹33、その他作物で18%に達し、有機物資材由来のリン酸を施肥設計で考慮することの重要性が指摘された。3.施用した化学肥料相当リン酸のうち、作物地上部に吸収された利用効率は平均で、露地野菜9、施設野菜12、果樹10、水稲を除く他作物で18%に過ぎなかった。このため、全ての作物で非吸収リン酸量が非常に多く、最も多い施設ピーマンでは687kg ha(-1)に達した。しかし、施用レベルを低くすれば、平均値よりもはるかに高い利用効率をえられることが示された。4.水稲では利用効率が40%に達した。水稲での利用効率は1970年頃に30%程度だったが、その後年とともに増加した。これは土壌の可給態リン酸の増加と1987年以降のリン酸施肥量の減少によると推定された。5.土壌環境基礎調査の定点調査データと照合し、水稲栽培の水田では、非吸収の化学肥料相当リン酸累積量213kgP2O5 ha(-1)当たりトルオーグ態リン酸が1mgP2O5 100g乾土(-1)ずつ増加したとの関係がえられた。
索引語リン酸;施用;化学肥料;作物;野菜;利用;効率;水稲;環境;調査
引用文献数14
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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