関西地域における針葉樹人工林の健全性低下

関西地域における針葉樹人工林の健全性低下

レコードナンバー683153論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00010758NACSIS書誌IDAN10164318
著者名黒田 慶子
書誌名森林総合研究所研究報告
別誌名Bulletin of the Forestry and Forest Products Research Institute
発行元森林総合研究所
巻号,ページ2巻・ 4号, p.247-254(2003-12)ISSN09164405
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抄録スギとヒノキは関西地方の主な造林樹種である。造林は1950~70年代にかけて活発であったため、樹齢は20-50年生が主体である。人工林は森林面積の40%を占めるが、近年では材価低迷のため、森林所有者は管理の熱意や経済力を無くしている。そのような人工林では突然の枯損や材質劣化が増加しているように見受けられる。滋賀県と京都府の被害林で、施業履歴、気象の変動、病虫害などについて調査を行い、原因を検討した。突発的な集団枯死の要因の一つとして、主幹部での水分通導阻害による水不足があげられる。通導阻害は暗色枝枯病菌など、糸状菌が若齢期から繰り返し感染して促進されていた。また、カミキリ類の侵入とともに腐朽菌の感染も認められた。これらの昆虫の侵入や菌の感染は、枝打ちや間伐が遅れた林で増加することが知られている。さらに、不適地への植栽、浅い土壌あるいは水ぎわへの植栽、肥大成長を促進させるための林地肥培などが被害を増加させているようであった。最近では、とりあえず長伐期に変更という動きがあるが、その問題点として、高含水率心材にみられる凍裂の増加など材質低下が懸念される。近畿各地で、針葉樹の人工林がこのまま十分に管理されないまま放置されるなら、近いうちに枯損や倒木が増えるであろう。
索引語人工林;感染;針葉樹;造林;森林;管理;材質;被害;侵入;地域
引用文献数11
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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