ウシ卵管におけるTNFαシステム

ウシ卵管におけるTNFαシステム

レコードナンバー690399論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014744NACSIS書誌IDAA10936678
論文副題胚輸送メカニズムの可能性
著者名Wijayagunawardane M.P.B.
Miyamoto A.
書誌名The Journal of reproduction and development
発行元Japanese Society of Animal Reproduction
巻号,ページ50巻・ 1号, p.57-62(2004-02)ISSN09168818
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抄録NFαは細胞間伝達の重要な生理学的仲介因子である。最近の研究では、NFαが生殖機能のコントロールに深く関わっていることが示唆されている。そこで本実験では、ウシ卵管において重要な収縮作用関連物質であるPGE2とPGF2αの産生・分泌の調節にNFαが関わる可能性に焦点を当てた。PG分泌におけるNFαの役割を調べるためにin viro microdialysis sysem(MDS)を用いた。このシステムでは、細胞間接着と細胞間伝達を維持することができ、異なる物質の局所放出像をリアルタイムで観察することができる。ウシ胚とウシ卵管上皮細胞の共培養系を用いて、OECのPG産生に及ぼすNFαと胚の効果を調べた。さらに、NFαmRNAとNF‐RmRNA発現を調べた。長さ10cmの卵管断片腔にMDSを埋め込み、組織培養器で培養した。16時間の培養中の4‐8時間にNFαを潅流した。OECは卵胞期の非妊娠ホルスタイン種から採取し、単層での基礎培養条件下でM199を用いて培養した。初代継代細胞にNFαを0.1、1または10ng/ml添加し、24時間培養した。卵管でのPG産生における胚の効果を決定するために、体外成熟・受精させた40個の胚を、OEC単層とともに4時間または24時間培養した。PGレベルはEIA法により測定した。NFα潅流により、卵胞期と排卵直後の期間で卵管におけるPG分泌が刺激されたが、黄体期では刺激されなかった。NFα添加により、OECのPGE2とPGF2α両方の産生・分泌が大きく増加した。胚の存在により、培養後4時間と24時間両方でOECのPGE2分泌が2倍に増加した。さらに、NFα、NF-RIそしてNF-RIIそれぞれのmRNA発現は、黄体期よりも卵胞期と排卵直後の期間で高かった。本実験では、NFαにより排卵前後の期間の卵管上皮細胞のPG分泌が大きく刺激されたこと、そしてこの時期の卵管においてNFαとそのレセプター発現が高いことを初めて直接的に示した。卵管でのNFαの起源はわからないが、おそらく卵管に存在する免疫細胞由来であるだろう。これら免疫細胞の周期的変化はすでに報告されており、これが観察されたNFαmRNA発現におけるステージごとの差を説明するだろう。さらに本実験では、発育中の胚がOECにおけるPGE2産生を刺激する可能性を直接的に示した。卵管内にいるべき初期ステージの胚が微量のNFαを産生し、それが卵管におけるPG産生増加を局所的に引き起こし、胚の周りの微環境における卵管収縮を活性させるかもしれない。卵管内で精巧に調節された局所NFαシステムがPG放出を効果的に刺激し、それにより最適なタイミングで子宮内への胚の輸送に役立っているのだろう。
索引語卵管;胚;細胞;産生;培養;分泌;ウシ;発現;システム;mRNA
引用文献数46
登録日2011年12月19日
収録データベースJASI, AGROLib

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