田畑輪換栽培における土壌・施肥管理の総合改善技術
田畑輪換栽培における土壌・施肥管理の総合改善技術
レコードナンバー | 690586 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20000397 | NACSIS書誌ID | AA11542306 |
著者名 | 小松 茂雄 小林 敏正 北浦 裕之 ほか1名 | ||
書誌名 | 滋賀県農業総合センター農業試験場研究報告 | ||
別誌名 | Bulletin of the Shiga Prefecture Agricultural Research Center Agricultural Experiment Station | ||
発行元 | 滋賀県農業総合センター農業試験場 | ||
巻号,ページ | 43号, p.33-46(2003-03) | ISSN | 13470035 |
全文表示 | PDFファイル (1898KB) | ||
抄録 | 琵琶湖に面した現地の田畑輪換水田(細粒グライ土)で、小麦、キャベツ、水稲(2年3作体系)の各栽培に本県で開発した土壌・施肥管理の改善技術を導入し、各作物の生産安定、品質向上を図るとともに、田畑輪換栽培2年間の流出負荷削減効果を評価した。1)水稲跡小麦栽培に対する石灰窒素入り肥料(石灰窒素と熔リンの配合肥料)の施用は、収量および子実粗蛋白含量の向上に有効で、農家慣行施肥に比べて窒素流出負荷量が20%削減できた。2)小麦跡キャベツ栽培に対する被覆肥料の作条施肥は、全層施肥に比べ窒素施肥節減(4.2kgN/10a)が可能であった。3)キャベツ跡水稲栽培において、キャベツ収穫残さ由来窒素の籾への移行率は3.9-4.6%であり、収穫残さの鋤込みを1ヶ月早めることにより、玄米蛋白含量の低下が期待できた。また、ポット試験で、キャベツ残さの早期鋤込みにより水稲作付期までの窒素流出負荷量が増加する可能性のあることを認めたが、暗渠排水の水位を深さ80cmから60cmに立ち上げることにより、硝酸態窒素の溶脱量が減少し、窒素流出負荷量は増加しなかった。4)田畑輪換栽培2年間の窒素の発生負荷量((流出負荷量-用水負荷量)/期間日数)は、改善区、対照区でそれぞれ98、106gN/ha/日であった。各栽培期間毎では、小麦40-50、キャベツ329-339、キャベツ跡129-133、水稲-1-3gN/ha/日の範囲内にあり、輪換畑で増加するが作物の種類により大きく異なった。5)2年間の田畑輪換栽培において、各栽培に対する改善技術を組み合わせることにより、窒素収支はほぼ均衡し、対照に比べて14%の窒素施肥節減と7%の窒素流出負荷削減が図れた。しかし、リンは対照よりもさらに収入が大きく上回り、収入超過であった。 | ||
索引語 | 窒素;栽培;負荷;施肥;キャベツ;流出;田畑輪換;水稲;技術;土壌 | ||
引用文献数 | 29 | 登録日 | 2011年03月05日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |