有機肥料で栽培した野菜と化学肥料で栽培した野菜とを判別する基準としての窒素安定同位体比の適用
有機肥料で栽培した野菜と化学肥料で栽培した野菜とを判別する基準としての窒素安定同位体比の適用
レコードナンバー | 690622 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20006215 | NACSIS書誌ID | AA11648748 |
著者名 | 中野 明正 上原 洋一 | ||
書誌名 | 野菜茶業研究所研究報告 | ||
発行元 | 農業技術研究機構野菜茶業研究所 | ||
巻号,ページ | 3号, p.119-128(2004-03) | ISSN | 13466984 |
全文表示 | PDFファイル (1010KB) | ||
抄録 | 有機農産物の場合,野菜のδ15N値は+5.0‰以上の値を取ることが予想されていたが,今回,試料を日本の18道県と中国(前報では3県)に,分析した野菜試料を25品目(前報では5品目)に適用範囲を広げて行った場合も,ほぼ同様の結果が得られた。市場試料106点を分析した結果,有機農産物表示のあったものの72%が,また,表示無しの試料の32%が+5.0‰以上の値を取っていた。基準値として+4.0‰を採用した場合は,有機農産物表示のあったものの80.4%が+4.0‰以上の値を取り,表示なしのものは45%であった。以上の結果から,δ15N値を分析することにより,有機農産物の判断材料のひとつに利用することが可能であると考えられた。民間研究所,公立研究所および野菜茶業研究所において栽培された試料のδ15N値について同様にしてまとめると,分析した全ての試料129点については,有機物施用区(有機農産物相当)の試料において,δ15N値が+5.0‰以上の値を取る試料は88.1%であり,化学肥料施用区(表示無しに相当)の試料では25.3%であった。基準値として+4.0‰を採用した場合は,有機物施用区で97.6%が+4.0‰以上の値を取り,表示なしのものは32.2%であった。市場試料に比べ施肥管理がより厳密であったため,明確な結果になったと考えられた。以上の結果から,δ15N値を測定することにより,有機農産物の真偽の判断に利用することが可能であると考えられた。 | ||
索引語 | 農産物;野菜;基準;化学肥料;市場;有機物施用;窒素;日本;中国;材料 | ||
引用文献数 | 10 | 登録日 | 2011年03月05日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |