ヒト曝露相当量を含むビスフェノールAの経胎盤・経授乳曝露はラットの雌性生殖器および子宮発がんに影響を与えない

ヒト曝露相当量を含むビスフェノールAの経胎盤・経授乳曝露はラットの雌性生殖器および子宮発がんに影響を与えない

レコードナンバー700347論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014744NACSIS書誌IDAA10936678
著者名吉田 緑
下元 貴澄
片嶋 紗弓
ほか3名
書誌名The Journal of reproduction and development
発行元Japanese Society of Animal Reproduction
巻号,ページ50巻・ 3号, p.349-360(2004-06)ISSN09168818
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抄録本研究は、エストロゲン様作用を示す内分泌攪乱化学物質で環境中に広く分布するビスフェノールA(BPA)のヒト曝露相当量を含む用量の経胎盤・経授乳曝露がラットの雌性生殖器の発育・分化および子宮内膜腺癌発生に与える栄養について検索した。実験は、子宮癌好発系のDonryu系雌ラットを用い、妊娠2日より哺乳期間中にわたり、0、0.006、6mg/kgのBPAを母ラットに連日強制経口投与した。産まれた仔について性成熟前の血中FSHおよびLH、子宮腺の形成、膣開口など雌性生殖器の発育・分化を観察するとともに、子宮への発がん性を観察するために11週齢にてN-ehyl-N'-niorosoguanidine 20mg/kgを子宮膣内に投与し、15ヶ月齢まで飼育して子宮内膜の増殖性病変を病理組織学的に検索した。また、母動物から仔への BPAの移行を検索するために、母動物の血液および肝臓のBPA濃度を測定し、さらにラットの飼育環境中のBPA濃度を測定した。その結果、BPA投与群では、雌性生殖器系の発育分化および性周期等いずれの検査項目についても対照群と同様であった。また、投与群において子宮内膜腺癌発生の増加も認められなかった。これらの結果より、本実験の投与量において、BPAの経胎盤・経授乳曝露は仔の雌性生殖器の発育分化および子宮発がんに影響を及ぼさないと結論した。6mg/kg群の母動物で血中BPAが増加したが、対照群の母および仔ラットからも低濃度のBPAが検出された。ラットの給水装置中の水および餌からも低用量ながらBPAが検出されたことから、対照群で検出されたBPAはラットの飼育環境中から移行した可能性が示唆された。
索引語ラット;子宮;性;雌;生殖器;投与;発育;分化;胎盤;環境
引用文献数56
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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