農業用水路の魚類生息環境評価と用水管理による環境保全手法

農業用水路の魚類生息環境評価と用水管理による環境保全手法

レコードナンバー721750論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20002773NACSIS書誌IDAA11577672
著者名大平 裕
中野 芳輔
弓削 こずえ
書誌名九州大学大学院農学研究院学芸雑誌
別誌名Science bulletin of the Faculty of Agriculture, Kyushu University
発行元九州大学大学院農学研究院
巻号,ページ60巻・ 2号, p.135-149(2005-10)ISSN13470159
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抄録農地と農業用水は、農業生産にとって最も基礎的な資源であり、良好な営農条件を備えた農地及び農業用水を確保し、これらの有効利用を通じて、農業の生産性の向上と食料供給力の確保を図ることが求められている。農村地域において生物多様性を確保するためには、農耕地、樹林地、屋敷林、社寺林などのいわゆる緑の回廊を利用したほ乳類や鳥類などの移動経路の保全に加えて、農業水路や水田及びため池などの農業水利施設等を利用した水生生物の移動経路の構築が重要である。本研究では、水路などの農業用施設を利用した水生生物の移動経路を保全・改善することを目的に、農業用水路の構造、流況、接続などの特性、水質及び魚類相を調査し、農業用水路の移動経路としてのネットワーク構造の把握と、生育環境ポテンシャルの評価を行い、用水路ネットワークの機能向上を目的とした対策手法の提案を行った。対象地区は、平地水田地域で灌漑施設が整備され、水田では一筆毎にかけ流し灌漑が行われている。オイカワやドジョウなどの魚類が採集され、水路間で魚類相の違いが見られた。水路の移動性に関する機能を評価するために、ユニット特性と接続特性を用いた水路の類型区分を行い、用水路ネットワーク機能の把握と水路相互での生物移動性について比較検討を可能とした。水路における魚類の潜在的な生育可能性を把握することを目的に、接続指標、水文指標、環境指標を用いて各ユニットを評価し、生育環境のポテンシャル評価及び魚類の移動や生育における課題の抽出を行い、用水管理に伴う生育環境ポテンシャルに変動が見られることが明らかとなった。灌漑期と非灌漑期の生育環境ポテンシャルを比較し、排水路では魚道、階段堰、迂回水路等の対策施設による効果が少なく、用排兼用水路ではポテンシャルが向上することが推察された。これらの結果を用いて用水路ネットワークの機能を向上するための対策手法の提案を行った。
索引語農業;水路;魚類;環境;生育;評価;移動;用水;利用;施設
引用文献数22
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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