ヒメテントウノミハムシの発生経過,産卵行動および産卵活動におよぼす日長と温度の影響

ヒメテントウノミハムシの発生経過,産卵行動および産卵活動におよぼす日長と温度の影響

レコードナンバー722086論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014825NACSIS書誌IDAN00186121
著者名井上 大成
書誌名日本応用動物昆虫学会誌
別誌名Japanese journal of applied entomology and zoology
日本応用動物昆虫学会誌
巻号,ページ50巻・ 1号, p.33-42(2006-02)ISSN00214914
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抄録ヒメテントウノミハムシの成虫は、茨城県の野外において4月-9月または11月頃までイボタノキ樹上で観察された。成虫の多くは葉裏に生息していた。成虫数のピークは5月と8・9月に現れ、交尾は4・5月に観察された。成虫の性比は1:1だった。卵は葉裏側から産まれ、6月をピークとして5月-8月までみられた。幼虫は潜葉性で、7・8月をピークとして6月‐9月までみられた。幼虫は3齢を経過した。蛹は樹上にはみられなかった。これらのことから、本種は成虫で越冬する1化性昆虫であると考えられた。5月にみられた成虫数のピークが越冬成虫の出現・活動のピーク、8・9月にみられたそれが新成虫の羽化ピークであると思われる。越冬後成虫は、20℃および25℃のLD12:12、13:11、14:10および15:9では、どの日長でもある程度の期間産卵した後に産卵をやめた。しかし、明期が長くなるほど産卵している期間が長く、産卵数が多くなる傾向があり、25℃のLD15:9では、半数以上の個体が約45週間産卵を続け、平均389卵を産んだ。この日長反応は、晩春から盛夏までの長期間にわたる産卵を可能にしており、幼虫の発育に成熟葉を利用する本種にとって適応的であると考えられた。本種はいくつかの点で近縁種(テントウノミハムシおよびヘリグロテントウノミハムシ)とは異なった生態をもっていた。たとえば、成虫の羽化時期は近縁種では初夏であるのに本種では盛夏であること、近縁種は新葉に産卵し幼虫は新葉を摂食して発育するのに、本種は成長がとまった葉に産卵し幼虫は成熟葉を摂食して発育すること、本種は産卵孔内に産まれた卵を繭状の薄い膜で覆いその上から糞と思われる分泌物を塗布するという、近縁種よりも丁寧な産卵行動を行うこと、近縁種の幼虫は潜葉場所を変えるためにしばしば孔道外に出るのが観察されるが、本種の幼虫は孔道から出ることはないことなどである。
索引語産卵;種;成虫;葉;幼虫;日長;卵;越冬;発育;行動
引用文献数36
登録日2011年12月19日
収録データベースJASI, AGROLib

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