ウメの需給動向と産地の課題

ウメの需給動向と産地の課題

レコードナンバー722538論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20009168NACSIS書誌IDAA11480140
著者名辻 和良
熊本 昌平
西岡 晋作
書誌名和歌山県農林水産総合技術センター研究報告
別誌名和歌山農林水技セ研報
Bull. Wakayama Res. Cent. Agri. Forest. Fish
発行元和歌山県農林水産総合技術センター
巻号,ページ6号, p.69-85(2005-03)ISSN13455028
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抄録本研究では、既存の統計資料、文献、アンケート調査結果の分析をもとにウメの需給動向を検討した。1.国民1人当たりのウメ消費量は1975年当時では0.65kgであったが、2002年には1.64kgと2.5倍に増加しており、特に、1980年代と1990年代後半の増加が著しい。1990年代では、食の外部化が進んでいることと関連して、家庭用消費とともに業務用消費が増加している。2.ウメ生産は1980年代から90年代の第2次成長期に増加しているウメ生産が増加した要因は、健康志向の高まり、自然食品や健康食品需要の増加に伴う青梅と梅干消費の拡大である。この時期には梅干へと加工のできる和歌山県などの主産地を中心に栽培が拡大し、上位産地への生産の集中度が一層高まった。3.主要ウメ加工県における国内産原料の仕入状況をみると、一次加工されたもの(中間加工原料)では和歌山県のウメ加工場が全国の94%を仕入れており、しかも、自県産充足率が99%を占めている。自県産への依存度の高いことが、生産者と加工業者の結合(相互依存関係)が強いことを示している。4.わが国へ輸入されているウメは、中間加工原料がほとんどであり、生果での輸入は行われていない。最近では、最終製品である調味梅干や菓子などの梅干調整品の輸入が増加している。5.卸売市場のデータから計測した青梅需要の価格弾力性(期間1985年-2002年)は0.399と1より小さく、卸売数量の変動率よりも価格の変動率が大きいことを示している産地は青ウメの市場出荷量を増やすと、出荷量の増加率以上に価格の低下率が大きく、産地の売上高を減らす結果になる。また、梅干需要の価格弾力性(期間1985年-2003年)は0.631、所得弾力性は4.917であり、梅干需要に与える所得の影響が大きいことを示している。6.和歌山県のウメ産地では県産ブランドを守り、県外の競合産地との差別化を図る意味で、青梅の品質向上とともに安定出荷を通じて市場での一定シェアを確保することが重要である。また、白干梅についても国内他産地や輸入ものとの差別化を進めるために品質向上と生産の安定化、選別基準の徹底が重要である。
索引語ウメ;産地;加工;生産;需要;輸入;価格;消費;和歌山県;原料
引用文献数13
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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