有機亜鉛給与による黒毛和種去勢牛の肥育成績に及ぼす影響

有機亜鉛給与による黒毛和種去勢牛の肥育成績に及ぼす影響

レコードナンバー722544論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20009168NACSIS書誌IDAA11480140
著者名柏木 敏孝
谷口 俊仁
志茂 順子
ほか1名
書誌名和歌山県農林水産総合技術センター研究報告
別誌名和歌山農林水技セ研報
Bull. Wakayama Res. Cent. Agri. Forest. Fish
発行元和歌山県農林水産総合技術センター
巻号,ページ6号, p.143-153(2005-03)ISSN13455028
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抄録ミネラルの一種である亜鉛は様々な機能を有し人の健康面でも注目されているが、培養細胞レベルでマウス由来の脂肪前駆細胞の脂肪細胞への分化を促進することも報告されている。そこで黒毛和種去勢牛に有機態の亜鉛を給与し肥育成績に及ぼす影響を検討した。1.肥育中期と後期(約14-26ヶ月齢)の濃厚飼料中に、亜鉛を40g/kg含む硫酸亜鉛メチオニン製剤を0.2%添加する区とその対照区を設定した試験1と、肥育中期と後期(約14-24ヶ月齢)の濃厚飼料中に、亜鉛を100g/kg含む硫酸亜鉛メチオニン製剤を0.05%添加する区とその対照区を設定した試験2を実施した。2.飼料摂取量は、試験1、2ともに亜鉛製剤添加による明確な増加は認められなかったものの、亜鉛製剤の嗜好性については問題がないと考えられる。3.増体成績は、試験1で亜鉛製剤を添加し始めた肥育中期で亜鉛添加区が対照区に比べて平均増体量、平均DGが良く統計的に有意な差があった。試験2でも統計的な差はなかったものの、亜鉛製剤を添加し始めた肥育中期以降で亜鉛添加区が対照区に比べて平均増体量、平均DGが良好な成績となった。よって試験1、2ともに試験開始時平均体重は亜鉛添加区が対照区より少し軽かったものの、試験終了時平均体重はほとんど差がなかった。4.飼料要求率は、試験1、2でDM、DN、CPともに肥育前期には亜鉛添加区より対照区の方が良い成績だったが、亜鉛製剤を添加し始めた中期以降は亜鉛添加区が良く、全肥育期間を通じても亜鉛添加区の方が良好な成績となった。5.枝肉成績は、試験1では歩留面、肉質面の各項目の平均値には統計的に有意な差はなかったものの、亜鉛添加区の方が対照区より若干肉質面の各項目の平均値が良かった。試験2では歩留面のバラ厚と皮下脂肪厚で亜鉛添加区と対照区の間に統計的に有意な差が認められ、対照区の方が厚くなった。また肉質面の各項目の平均値も亜鉛添加区よりも対照区の方が良好な成績だった。よって試験1と2では相反する結果となり、亜鉛による肉質面への明確な影響は確認できなかった。6.枝肉ロース芯部分の脂肪酸組成は、試験1と2ともに亜鉛添加区の方が対照区より不飽和脂肪酸の割合が若干高い比率となった。以上の結果から、有機態の亜鉛を黒毛和種去勢牛へ給与することによって、増体成績を向上させる影響が示唆される結果となった。これは亜鉛による筋肉蛋白質の代謝の促進等が関連していると推察される。
索引語亜鉛;添加;肥育;製剤;増体;肉質;種;去勢;脂肪;細胞
引用文献数9
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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