フィリピン国の水牛による酪農開発に関する実証的研究(1)

フィリピン国の水牛による酪農開発に関する実証的研究(1)

レコードナンバー722912論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00013955NACSIS書誌IDAN0014151X
著者名斉藤 博
書誌名畜産の研究 = Animal-husbandry
別誌名Sustainable livestock production and human welfare
Animal husbandry
Animalhusbandry
発行元養賢堂
巻号,ページ60巻・ 3号, p.347-349(2006-03)ISSN00093874
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抄録フィリピンに輸入されたブルガリア水牛の繁殖および生産能力、とくに農家レベルにおけるフィリピン在来水牛とインド由来の水牛(ブルガリア水牛も含む)との交雑水牛の能力の把握はこれまでに十分になされていない。また、フィリピンの平地における酪農開発は現在水牛と乳牛で進められているが、いずれによる酪農開発がより可能性が高いかの議論は十分になされていない。本研究はこれらの点を踏まえ、水牛による酪農開発の基礎となる繁殖および生産性を政府の水牛増殖センターと農家レベルで調査し、水牛による酪農開発を検討した。水牛における人工授精の受胎率は約40%で同じ条件下の肉牛より約30%低い。これは発情時に粘液の流出がない場合が多いことや(被乗駕の発情兆候の約13%)、とくに夜間に発情が集中するため(82%)、人工授精の適期を失する場合が多いことが原因していると思われる。自然交配による妊娠能力は十分あるので水牛の繁殖は自然交配を主とし、一部に近親交配等を避けるため人工授精を併用するシステムが必要である。ブルガリア水牛の乳量は濃厚飼料を供与して4-5kg/1日に対して、農家のカラバオの交雑水牛は粗飼料のみで2-3kg/1日で、この交雑水牛2頭分の乳量代金が国民平均所得に相当することは注目に値する。フィリピンの平地における水牛と乳牛による酪農開発上の比較においては、生産、繁殖性は乳牛に、乳の嗜好性や価格のマーケット性は水牛に分がある。水牛の重要な長所は、放牧、繋牧、河川への水浴びをする場所が確保されれば、たとえ土地なし農民でも酪農経営が可能になる点にあろう。
索引語フィリピン;酪農;開発;研究;繁殖;農家;インド;交雑;能力;乳牛
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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