耐冷性の強い巨大胚水稲新品種「恋あずさ」の育成
耐冷性の強い巨大胚水稲新品種「恋あずさ」の育成
レコードナンバー | 724225 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20010231 | NACSIS書誌ID | AA11655277 |
著者名 | 遠藤 貴司 山口 誠之 片岡 知守 中込 弘二 滝田 正 東 正昭 横上 晴郁 加藤 浩 田村 泰章 小綿 寿志 小山田 善三 春原 嘉弘 | ||
書誌名 | 東北農業研究センター研究報告 = Bulletin of the National Agricultural Research Center for Tohoku Region | ||
別誌名 | Bulletin of Tohoku Agricultural Research Center Bulletin of the Tohoku Agricultural Research Center Bull. Natl. Agric. Res. Cent. Tohoku Reg. 東北農研研報 独立行政法人農業技術研究機構東北農業研究センター研究報告 | ||
発行元 | 東北農業研究センター | ||
巻号,ページ | 105号, p.1-16(2006-03) | ISSN | 13473379 |
全文表示 | PDFファイル (1284KB) | ||
抄録 | 「恋あずさ」は,1989年に巨大胚粳系統「北海269号」と「奥羽316号」を交配し,その後代から育成した巨大胚粳品種であり,2005年に水稲農林407号として命名登録された。出穂期,成熟期は育成地(秋田県大仙市)では「あきたこまち」とほぼ同じ“早生の晩”に属し,稈長は「あきたこまち」よりも短く,耐倒伏性が強い。玄米の粒形がやや円く,玄米千粒重はやや小さい。収量性は「あきたこまち」並である。胚芽の大きさは,「あきたこまち」に比べて胚芽長が約1.3倍,胚芽重は約1.9倍ある。いもち病真性抵抗性遺伝子型は“Pia,Pik”と推定され,圃場抵抗性は,葉いもち,穂いもちともに“弱”である。障害型耐冷性は“極強”であり,穂発芽性は“やや易”である。玄米品質は光沢が劣り“中下”,白米の食味は「あきたこまち」より明らかに劣る“中中”であり,発芽玄米としての食味は「あきたこまち」の発芽玄米と比較してやや劣る。玄米中のγ-アミノ酪酸(GABA)含量は一般品種に比べて高く,発芽玄米にした場合は約1.6~1.8倍である。したがって,GABAが豊富な加工用米としての利用が期待できる。栽培適地は,「あきたこまち」が栽培できる東北地域及び東北地域以南である。栽培上の留意点は,出芽が一般品種に比べて劣るため,育苗時に播種量を通常より約1.5倍量に増やして苗立ちを確保することである。 | ||
索引語 | 恋あずさ;胚;水稲;新品種;育成;系統;種;出穂;秋田県;早生;稈 | ||
引用文献数 | 11 | 登録日 | 2011年03月05日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |