器械根アワビ資源の変遷

器械根アワビ資源の変遷

レコードナンバー731325論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20024152NACSIS書誌IDAA1215225X
著者名田中 種雄
橋本 加奈子
書誌名千葉県水産総合研究センター研究報告 = Bulletin of the Chiba Prefectural Fisheries Research Center
別誌名千葉水総研報
発行元千葉県水産総合研究センター
巻号,ページ1号, p.119-132(2006-03)ISSN18810594
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抄録1)1955年以降の器械根アワビ水揚げ資料から、DeLury法により資源量を求めた。1976年以降の漁獲物測定資料から殻長組成の推移を整理した。1989年、1998年、2003年に行った器械根漁場内のアワビ生息状況調査、藻類の着生状況調査の結果を整理した。2)器械根のアワビ資源量は、1955年から漸減し1962年に68トンとなった後、急激に増加し、1970年には358トンに達した。その後は減少し続け、1994年にはわずか3トンとなった。1960年代後半のアワビ資源量の増大は、器械根のマダカアワビ、メカイアワビだけでなく、沿岸の素潜り漁場で漁獲の主体であるクロアワビでも同時に認められることから、1960年前後にアワビ資源全般に共通した再生産を助長する何らかの環境変化があったと推察された。3)1970年代に漁獲されたマダカアワビは、殻長12-24cmの範囲で、16-18cmにモードを有する低山型の組成を示したが、1986年に18cm以上が減少するとともに14-15cmモードヘと小型化した。その後は、再び大型個体も漁獲されたが、欠落した年級群により、櫛の歯状の組成を示した。メカイアワビもほぼ同じような傾向が見られた。1986年頃には、アワビの小型化だけでなく、痩せた貝が多くなったとの報告があることから、この時にさらに資源の減少をもたらす何らかの要因があったと考えられた。4)1989年頃の器械根漁場内におけるアワビ生息密度は、マダカアワビ1.6、メカイアワビ0.4個体/100m2、1998年ではそれぞれ、0.4、0.3個体、2003年では0.4、0.6個体であった。3回の調査で、各調査点とも砂礫底を除き、カジメが50%以上の被度で生育していた。5)1989年時点の器械根漁場内のアワビ生息密度は、マダカアワビ、メカイアワビ合計で0.02個体/m2と、順調な加入が期待できる密度より低かった。6)130年に亘る器械根におけるアワビ漁獲量の変遷から、安定した生産を持続するためには、資源量100トン、漁獲量50トンが一つの目安になると考えられる。
索引語根;資源;漁獲;個体;漁場;調査;組成;変遷;殻長;生息密度
引用文献数7
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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