千葉県におけるアワビ「ヤセ貝」の出現状況とその性状

千葉県におけるアワビ「ヤセ貝」の出現状況とその性状

レコードナンバー731327論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20024152NACSIS書誌IDAA1215225X
著者名橋本 加奈子
田中 種雄
田中 邦三
ほか4名
書誌名千葉県水産総合研究センター研究報告 = Bulletin of the Chiba Prefectural Fisheries Research Center
別誌名千葉水総研報
発行元千葉県水産総合研究センター
巻号,ページ1号, p.139-151(2006-03)ISSN18810594
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抄録1)1976年から2005年までの間に発生したヤセ貝の4回の事例について性状を分析し、その原因について検討した。2)1976、77年の調査:布良瀬においてヤセ貝が出現し、アワビおよび植物相の枠取り調査をしたところ、布良瀬では餌となる海藻はほとんど生育せず、肥満度が低い個体が多かった。ヤセ貝の回復試験を行ったところ、増重を示したのは300g以下の小型貝であった。3)1988、89年の調査:各地でヤセ貝が出現し、ヤセ貝の性状を分析したところ、軟体部の収縮率が大きく、弾力大きく、グリコーゲン量少なく、水分含有量が少なかった。飢餓試験をしたところ、無給餌にすると肥満度が低下するが、10か月間は生存した。4)1994年の調査:漁期間中、水揚げされたクロアワビで「痩せ」と判別されたものの割合は、7月は25%であったが、8月以降次第に減少していった。5)2004、05年の調査:アンケートの結果、ヤセ貝と正常貝は住み場、行動が異なると答えた人の割合が多かった。ヤセ貝および正常貝の殻長に対する軟体部重量の関係はヤセ貝で低く、正常貝で高かった。血液成分を調べたところヤセ貝では血球数、血漿タンパクの値が低く、肝膵臓内の細菌数が多く、生理活性も低下している個体であると考えられた。6)布良瀬で起きた極度の餌料不足はヤセ貝の主要な原因であると考えられるが、調査してきた他の事例についてアワビが痩せる原因は餌不足だけでは説明できなかった。今後とも事例収集を行い、痩せの原因となる要因に関して注意深い観察が必要である。
索引語調査;出現;性状;肥満;個体;千葉県;植物相;海藻;収縮;水分
引用文献数8
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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