三名川貯水池用水改良事業の計画と実績

三名川貯水池用水改良事業の計画と実績

レコードナンバー732931論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20004775NACSIS書誌IDAN00202024
論文副題「農林省用排水改良事業補助要項」とのかい離を中心として
著者名関口 覺
書誌名農村研究
別誌名Journal of rural community studies
Nōsonkenkyu
Nōsonkenkyū
発行元東京農業大学農業経済学会→食料・農業・農村経済学会 (121号-)
巻号,ページ103号, p.45-60(2006-09)ISSN03888533
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抄録本稿は三名川貯水池築造が県営用排水幹線改良事業として施行される過程において、農林省の『用排水改良事業補助要項』(以下要項という)に対する適合性、適正性の観点から検証し、事業の社会経済的意義と地域社会へもたらした効果や、矛盾点を実証的に考察したものである。それらの要点は以下の4つから成立っている。第1.三名川貯水池は、要項に準拠して藤岡地域2町5村の受益水田面積565町歩の灌漑用水不足分を補給することを目的として築造された。計画に対して貯水池から配水された実績は僅か125町歩で、事業計画と大きくかい離していたが、そのことで国の補助金が停止されることはなかった。第2.農林省は内務省との河川事業にかかわる所管争いを背景として、要項の500町歩以上の面積を確保しなければならない状況から、事業に関係ない地区も計画に加えた。耕地整理組合の役員、組合員は名義借りのものを含み、組織に空洞化現象がみられた。第3.組合の財務内容は、名義借りした組合員からの賦課金、水利権を奪われた組合員からの賦課金、新規開田農家からの権利金が滞納し苦しい状態にあった。第4.貯水池築造に対して、反対する集落があった。最終的に当事業に協調し合意することとなったが、その最大の要因は、集落自治の将来に係る問題として、2町5村にわたる地域社会との協調を図ることが重視された結果であった。「要項」が500町歩以上と規定する企画は、多くの集落・広域面積を対象とする連帯意識、組織形成と、国家の多額な資金投入による水利施設の整備拡充によって個別集落の既得権、権利意識を封鎖し、行政主導で新たに事業展開を図ろうとするものであった。
索引語貯水池;用水;改良;事業;計画;排水;性;社会;経済;効果
引用文献数19
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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