マルチングにおける都市緑化樹木落葉の細胞壁化学成分の経時的変化

マルチングにおける都市緑化樹木落葉の細胞壁化学成分の経時的変化

レコードナンバー734164論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00018015NACSIS書誌IDAN00162451
著者名松本 雄二
金 貞福
邵 順流
秋山 拓也
飯山 賢治
渡辺 達三
書誌名東京大学農学部演習林報告
別誌名Bulletin of the Tokyo University Forests
巻号,ページ115号, p.37-50(2006-07)ISSN03716007
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抄録都市の代表的な都市緑化樹木であるクスノキ(Cinnamomum camphora Sieb.)、ケヤキ(Zelkova serraa Makino)、アオギリ(Firmiana simplex W.F.Wigh)、イチョウ(Ginkgo biloba Linn)を対象として、それらの落葉のマルチングにおける分解過程を明らかにするため、落葉をリターバッグに封入し、圃場に敷きならした。2ヶ月ごとに回収し、重量、細胞壁化学成分の測定を行った。全体の重量の減少は1年の試験期間中に最低のケヤキで30.5%、最高のイチョウで52.7%であった。分解速度の指標となるオルソン指数関係式よる分解係数Kはクスノキ、ケヤキ、アオギリ、イチョウ(以下、この記載順による)でそれぞれ0.63、0.36、0.48、0.75であった。落葉およびそのマルチング処理試料の成分分析は、主に抽出区分(80%含水エタノールおよび水による逐次抽出)を除いたあとの抽出残渣について行った。マルチングによって抽出区分の割合は速やかに減少したが、抽出残渣の重量減少は緩慢であった。細胞壁多糖類の主体である中性糖の含有率はすべての樹種で当初20%前後であったのが、1年のマルチング後に各樹種でそれぞれ、50.7%、37.9%、66.1%、71.6%減少した。一般的にリグニン量の指標とされているKlason残渣の、未抽出の試料中の含有率は当初22.6%(イチョウ)から38.3%(ケヤキ)の範囲であったが、マルチングとともにその相対含有率は継続的に増加した。このように、マルチングによる落葉の重量減少に寄与する成分は、抽出区分と細胞壁構成多糖が主体であって、Klason残渣を構成する成分は落葉中の難分解物であることが確認された。窒素の含有量は木材に比べ高く、マルチング過程で増加した。高い窒素含有量は落葉のKlason残渣含有量が高くなる一つの要因と考えられる。
索引語都市;緑化;樹木;落葉;細胞壁;化学成分;ケヤキ;イチョウ;分解;圃場
引用文献数29
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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