効率的なブタ卵子採取・洗浄法の検討

効率的なブタ卵子採取・洗浄法の検討

レコードナンバー734366論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00012854NACSIS書誌IDAN10092986
著者名大竹 正剛
寺田 圭
大津 雪子
ほか1名
書誌名静岡県中小家畜試験場研究報告 = Bulletin of Shizuoka Swine & Poultry Experiment Station
別誌名Bull. Shizuoka Swine & Poultry Exp.Stn
静岡中小試研報
発行元静岡県中小家畜試験場
巻号,ページ17号, p.31-39(2007-01)ISSN09146520
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抄録目的:体外成熟卵子を用いて体細胞クローンや体外受精ブタを作製するには、卵巣からの多数のブタ卵丘-卵子複合体(以下、COCs)の採取が必要となる。本研究では、COCs採取に伴う時間と労力を軽減する目的として、効率的なCOCs採取・洗浄について検討した。方法I.振動型卵子採取装置(以下、採取装置)の作製と性能試験:採取装置は、先端に剣山を装着した小型の振動機と卵巣を保持するシャーレからなり、剣山が振動して卵胞中のCOCsを培養液中に浮遊させる機構とした。性能の確認のため、卵巣5個からCOCsを採取し、処理時間、採取COCs数、COCs形態的特徴、体外培養成績を、従来法と比較した。II.卵子洗浄回収器(以下、洗浄回収器)の作製と性能試験:洗浄回収器は、底面にCOCsが通過できるメッシュサイズのメッシュをもつ内筒と通過できないメッシュサイズをもつ外筒、および受け皿からなり、筒に浮遊液を通すことで、COCsと大きさが異なる莢雑物を除く機構とした。メッシュサイズは、計測した卵子長径、短径から候補を挙げ、卵巣5個処理したCOCs浮遊液を通した際のCOCsの通過率、回収率によって検討した。性能を確認するため、COCs浮遊液を洗浄回収器に通した際の処理時間と要した洗浄液量を従来法と比較した。結果I. 1分間あたりのCOCs採取数は、描き出し法、吸引法が各々、37.4±5.3個/min、24.3±2.4個/min、に対し、採取装置使用で、92.7±26.1個/minであり、最大3.8倍向上した。採取したCOCsの形態的特徴は、採取法の違いによる差は認められなかった。採取した卵子の成熟率は、従来法が各々65.1±10.9%、68.1±16.2%に対し、採取装置使用で74.1±8.3%であったが、有意な差は認められなかった。単為発生による胚盤胞形成率は、対照区が各々30.0±18.9%、28.1±17.2%に対し、採取装置使用で22.5±9.5%であったが、有意な差は認められなかった。II. 卵子の長径の最大値、および短径の最低値は、各々1073.0μm、114.0μmであった。メッシュサイズは内筒が300×300μm区でCOCs通過率99.6%、外筒が100×100μm区で回収率99.9%と最も高かった。性能試験では、処理時間は従来法が318.3±59.0secであったのに対し、洗浄回収器使用で169.7±40.4secであり、0.53倍に短縮された。要した洗浄液量は、従来法51.7±5.8mlに対し、洗浄回収器使用で32.8±10.2mlであり、0.63倍に削減された。結論:開発した採取装置、洗浄回収器を用いることで、COCsの採取・洗浄時間が短縮され、作業者の時間と労力が軽減されること、採取されたCOCsの品質も従来法と同様であることが明らかとなった。
索引語ブタ;卵子;洗浄;成熟;体細胞;クローン;体外受精;卵巣;卵;研究
引用文献数11
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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