アロザイム変異からみたヒトデ類4科の系統類縁関係

アロザイム変異からみたヒトデ類4科の系統類縁関係

レコードナンバー734472論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00017390NACSIS書誌IDAA1136120X
著者名松岡 教理
書誌名弘前大学農学生命科学部学術報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture and Life Science, Hirosaki University
発行元弘前大学農学生命科学部
巻号,ページ9号, p.8-14(2006-12)ISSN13448897
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抄録棘皮動物ヒトデ類の系統分類学は議論が多く、研究者間で見解の相違が大きい。特に上位の分類ランク(科・目)間の系統関係はほとんど解明されていないのが現状である。本研究では、有棘目に属するヒトデ類4科(イトマキヒトデ科、オニヒトデ科、ニチリンヒトデ科、ルソンヒトデ科)の系統類縁関係をアロザイム分析により調査した。4科の代表種として、それぞれの科より普通種であるイトマキヒトデ、オニヒトデ、ドーソンニチリンヒトデ、ルソンヒトデを用いた。11酵素のアロザイム分析から39酵素遺伝子座が検出された。各酵素遺伝子座における対立遺伝子頻度から、Nei(1972)の方法により4種間の遺伝的距離を算出し、UPGMA法を用いて4科の分子系統樹を作成した。その結果、(1)多腕の体型を持つオニヒトデ科とニチリンヒトデ科が最も近縁である、(2)このクラスターに近縁な科はルソンヒトデ科である、(3)イトマキヒトデ科は系統的に最も遠く、イトマキヒトデ科の系統的異質性が示唆される、(4)4科間の遺伝的距離は、他動物の同目の別科・別属間で観察される数値と同程度である。これらの結果は、ヒトデ類を多くの目に細分類し、本研究で調べた4科を3目に分類して、イトマキヒトデ科とオニヒトデ科が近縁であると主張したClark and Downey(1992)の分類体系とは全く一致せず、4科を系統的に近縁なグループと考えて1つの同じ目(有棘目:Spinulosida)に分類したHayashi(1940)やSpencer and Wrigh(1966)の分類体系を強く支持する。またイトマキヒトデ科の系統的異質性を示唆した今回の結果は、Mochizuki and Hori(1980)の糖代謝酵素ヘキソキナーゼの抗体を用いた酵素活性阻害法による免疫学的研究ともよく一致する。
索引語変異;ヒトデ類;系統;類縁;棘皮動物;分類;目;研究;分析;種
引用文献数24
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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