日本産のマツのシンクイムシ類Rhyacionia属(鱗翅目,ハマキガ科)の分類学的再検討

日本産のマツのシンクイムシ類Rhyacionia属(鱗翅目,ハマキガ科)の分類学的再検討

レコードナンバー741308論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00014825NACSIS書誌IDAN00186121
著者名那須 義次
書誌名日本応用動物昆虫学会誌
別誌名Japanese journal of applied entomology and zoology
日本応用動物昆虫学会誌
巻号,ページ51巻・ 2号, p.81-93(2007-05)ISSN00214914
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抄録1.日本から今までに記録されたRhyacionia属7種を再検討したところ、そのうち2種は誤同定に基づくものであり、確実に我が国に分布する種は次の5種に整理された:マツアカシンムシR.daiva、ワシヤシントメヒメハマキ(ハイマツアカシンムシ)R.washiyai、ニセマツアカヒメハマキR.pinivorana、マツツマアカシンムシR.simulaa、アトシロモンヒメハマキR.vernalis。2.ワシヤシントメヒメハマキR.washiyaiのタイプシリーズはその所在が長らく不明であったが、国立科学博物館に保管されていることが判明した。本種のホロタイプが原記載では指定されていなかったので、このタイプシリーズの中から♂成虫をレクトタイプに指定した。最近、本種はマツアカシンムシR.daivaの新参異名として扱われているが、両種は全く異なる種であった。本種は外部表徴において、ヨーロッパとロシアに分布するR.pinicolanaに類似するが、♂交尾器のcucullus腹方端に突起を持たないことで後者と識別できる。ハイマツアカシンムシとして北海道から記録された種は、真のR.pinicolanaでなく、本種であることが判明した。したがって、誤同定に基づくR. pinicolanaの日本からの発生記録は削除された。3.今までR.duplanaの亜種とされてきたsimulaaをヨーロッパ産のduplanaと比較した結果、♀交尾器のsignaの形態が異なるため、simulaaを種の地位に復活させ、独立種マツツマアカシンムシR.simulaaとして扱った。4.松村が1917年にマツトビハマキEveria buolianaの図の説明中に使用した、E.japoniellaという名称は、マツアカシンムシR.daivaの新参異名として扱われていたが、国際動物命名規約の条11.6と11.6.1に定められた「異名としての公表」に該当するため、本名称japoniellaは適格名でないと結論づけられた。5.R.buolianaは日本に分布することになっているが、我が国でかつて本種とされたものはマツアカシンムシR.daivaであり、今までにR.buolianaの確実な標本は日本から得られていないことがわかった。このため、我が国からの本種の発生記録は削除された。
索引語種;日本;属;同定;ヨーロッパ;発生;ハマキガ科;分類;成虫;ロシア
引用文献数50
登録日2011年12月19日
収録データベースJASI, AGROLib

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