乳牛におけるカルシウム代謝活性化のバイオマーカー

乳牛におけるカルシウム代謝活性化のバイオマーカー

レコードナンバー742563論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00004754NACSIS書誌IDAA10796138
論文副題飼料中カチオン-アニオン差を低下させて誘導される酒石酸耐性酸ホスファターゼ活性の上昇が乳熱予防効果に関係している
著者名黒崎 尚敏
大和 修
佐藤 淳
ほか4名
書誌名The journal of veterinary medical science
別誌名Journal of veterinary medical science
J. vet. med. sci
発行元Japanese Society of Veterinary Science
巻号,ページ69巻・ 3号, p.265-270(2007-03)ISSN09167250
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抄録我々の以前の研究において、飼料中カチオン-アニオン差(DCAD)を緩やかに低下させる陰イオンの分娩前での投与が、経産牛の乳熱を予防する安全で効果的な方法であることが証明された。本研究では、DCADを低下させることによる乳熱予防効果のメカニズムを調べるために、以前の研究で採取・保管されていた試料を用いて、Ca代謝活性化を示すと予測される数種のバイオマーカーを分析した。血清中の骨特異的アルカリホスファターゼ活性、オステオカルシン濃度、インスリン様成長因子-I濃度の変化は、陰イオンの経口投与の有無にかかわらず、3つの経産牛群の間ではほぼ同じであった。一方、未経産牛からなる群(若牛群)のこれら3種の血清中バイオマーカーは、実験期間を通じて、3つの経産牛群の値に比較して、極めて高い値であった。また、尿中デオキシピリジノリン排泄量は、すべての群で周産期にほとんど変化しなかったため、乳牛にとって有用なバイオマーカーではなかった。しかし、3つの経産牛群のうち、陰イオンを投与した群(アニオン群)において、破骨細胞活性のバイオマーカーとして知られる血清酒石酸耐性酸ホスファターゼ(TRAP)活性が増加し、経産牛対照群の値よりも極めて高かった若牛群の値に近づいたため、このバイオマーカーの変化がDCADを低下させる陰イオンの投与に密接に関連していると考えられた。アニオン群の血清TRAP活性の増加は、DCADをわずかに低下させることで導かれた緩やかなアシドーシス下で、予め活性化された成熟破骨細胞を介して、分娩時に骨結合性Caが血清プールへと速やかに動員されたことを示唆していた。それ故に、TRAPは、陰イオンを投与された乳牛において、Ca代謝の活性化状態をモニターするための最良のバイオマーカーであった。
索引語マーカー;活性;投与;血清;活性化;アニオン;乳牛;代謝;熱;予防
引用文献数33
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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