ホルスタイン牛の単球マクロファージにおいて,レプチンは炎症性サイトカインやcaspase-1の発現を誘導する
ホルスタイン牛の単球マクロファージにおいて,レプチンは炎症性サイトカインやcaspase-1の発現を誘導する
レコードナンバー | 742608 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ00004754 | NACSIS書誌ID | AA10796138 |
著者名 | 山地 大介 Ahmed M. Shaban Z. ほか7名 | ||
書誌名 | The journal of veterinary medical science | ||
別誌名 | Journal of veterinary medical science J. vet. med. sci | ||
発行元 | Japanese Society of Veterinary Science | ||
巻号,ページ | 69巻・ 5号, p.509-514(2007-05) | ISSN | 09167250 |
全文表示 | PDFファイル (669KB) | ||
抄録 | 脂肪細胞分泌因子、レプチンは摂食やエネルギー消費のみならず、免疫細胞機能を修飾することが知られる。ウシ単核球(PBMC)をレプチン単独あるいはT細胞マイトージェンCon Aと同時に刺激すると、レプチンはPBMCの増殖を10-40%増大させた。一方、PBMCからTリンパ球を分離し、同様に刺激すると、レプチンはTリンパ球の増殖を抑制したので、レプチンはPBMCに含まれる単球マクロファージなどに作用してTリンパ球増殖因子を産生させる可能性を示した。次に単球マクロファージを分離してサイトカイン遺伝子の発現を調べたところ、多寡はあるものの腫瘍壊死因子TNF-α、インターロイキン(IL)-1β、IL-12p35、IL-12p40、IL-18遺伝子の恒常的な発現が見られた。レプチンを作用させるとTNF-αとIL-12p40 mRNAの発現が増大したが、他の遺伝子の発現は変化しなかった。TNF-αの分泌量を調べると、実際に培養液中の濃度が増加した。また培養液中のIL-1β濃度が増大した。そこで伏在性のpro-IL-1βやpro-IL-18を活性型に分解させるタンパク分解酵素caspase-1の発現について調べたところ、レプチンによってその遺伝子の発現が増大した。これらの結果より、レプチンは単球マクロファージに作用しIL-12p35/p40の複合体形成や活性型IL-1β/IL-18を分泌させTリンパ球の増殖を促進すると考えられた。 | ||
索引語 | 発現;マクロファージ;増殖;リンパ球;遺伝子;細胞;分泌;因子;性;培養 | ||
引用文献数 | 29 | 登録日 | 2011年12月08日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |