レコードナンバー | 751340 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
ALIS書誌ID | ZZ20006294 | NACSIS書誌ID | AA11595357 |
著者名 | 上村 章 |
書誌名 | 北海道大学演習林研究報告 = Research bulletin of the Hokkaido University Forests |
発行元 | 北海道大学北方生物圏フィールド科学センター森林圏ステーション |
巻号,ページ | 64巻・ 2号, p.131-190(2007-09) | ISSN | 13470981 |
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抄録 | 日本の代表的な落葉広葉樹であるブナと同じブナ属のイヌブナを用い、個葉レベル、当年枝レベル、樹冠レベルでの環境応答特性の違いを調べた。ブナとイヌブナは、蒸散要求の季節的な増加に対し、個葉レベルと個体レベル両方の通水特性の季節的な順化を行い、水蒸気圧飽差に対する水蒸気拡散気孔コンダクタンス(gs)の反応性を低くし、光合成の気孔制限(LS)を低くしていた。ブナと比べて、イヌブナは、低いgs、高いLSを持った。イヌブナ当年枝は、ブナと比べて大きな葉面積比(当年枝総葉面積/当年枝乾重)、小さな当年枝の木部断面積/総葉面積比(HV)を持った。この小さいHVが、イヌブナの保守的な水利用と関係していると考えられた。また、ブナと比べて、イヌブナは樹冠内の葉の特性の可塑性が小さく、樹冠上部の葉角が垂直的で樹冠内部に光を透過させ、比較的樹冠全体でCO2を獲得していた。ブナでは、冬芽の段階で葉の特性の前決定があることが知られている。樹冠上部に被陰処理をすることによって、ブナ葉とイヌブナ葉に対する光の履歴効果の違いを調べた。イヌブナと比べ、ブナは、葉厚の変化に対する前年の光環境の影響を強く受けた。 |
索引語 | ブナ;イヌブナ;個葉レベル;gs;LS;HV;葉;特性;樹冠上部;光 |
引用文献数 | 189 |
登録日 | 2011年01月28日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |