河口域に放流したシラスアユ人工種苗の遡上

河口域に放流したシラスアユ人工種苗の遡上

レコードナンバー751570論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20024152NACSIS書誌IDAA1215225X
著者名尾崎 真澄
梶山 誠
書誌名千葉県水産総合研究センター研究報告 = Bulletin of the Chiba Prefectural Fisheries Research Center
別誌名千葉水総研報
発行元千葉県水産総合研究センター
巻号,ページ3号, p.29-37(2008-03)ISSN18810594
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抄録1)千葉県のアユ種苗生産施設で、健苗生産の過程で間引かれているアユ稚魚(シラスアユ)を夷隅川の河口域に放流し、自発的に遡上させることが可能かどうかを検証するために、アリザリンコンプレクソン(以下、ALC)を用いた標識試験と放流試験を行った。2)シラスアユヘのALC標識条件を探るため、ALC濃度、浸漬時間、収容密度及び標識保持期間の検討を行った。3)標識試験の結果、シラスアユヘのALC標識は、ALC濃度50mg/L、浸漬時間6時間、収容密度1万尾/トンで標識することで、標識後180日後においても耳石中の蛍光を確認できることがわかった。4)これらの標識条件により標識したシラスアユを夷隅川下流部の岬橋において、2001年から2004年の各1月(平均全長40.3〜47.2mm、52,000〜55,000尾)および2003年の2月(平均全長69.5mm、25,000尾)に放流した。5)標識魚の遡上状況を追跡するため、投網や袋網等(簡易魚道内)を用いた採捕調査を2001年から2004年に夷隅川潮止堰、潮止堰に設置した簡易魚道、同川苅谷堰で実施した。6)2001年から2004年に夷隅川潮止堰下で行った採捕調査では、各年とも3月上・中旬から堰下への遡上が始まり、6月まで継続した。遡上のピークの時期は年により異なったが4月中下旬か5月中下旬が多かった。7)標識放流魚は、2001年から2003年は、9〜13尾が各年に再捕されたが、2004年は再捕されなかった。8)標識再捕魚の出現時期は2週間から1か月程度の期間に集中して再捕されており再捕時期が偏っていた。また、そのサイズは、同時期に採捕された天然魚との間に差はなかった。9)放流尾数に対する放流魚の潮止堰下への推定来遊放流魚尾数を遡上率として算出したところ、2001年から2004年に0〜1.8%と推定された。10)これらのことから、シラスアユを河口域に放流した場合、量的には少ないものの河川への遡上が認められ、天然資源の遡上量が少ない(海域での減耗が著しい)場合は、このような河口域放流群が有効な資源として寄与する可能性がある。
索引語2001年;2004年;放流;遡上;河口域;シラスアユ;再捕;標識試験;シラスアユヘ;ため
引用文献数12
登録日2011年02月04日
収録データベースJASI, AGROLib

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