イヌのグレードII皮膚肥満細胞腫の手術マージン,Ki-67およびcyclin-D1の予後的意義
イヌのグレードII皮膚肥満細胞腫の手術マージン,Ki-67およびcyclin-D1の予後的意義
レコードナンバー | 760062 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ00004754 | NACSIS書誌ID | AA10796138 |
著者名 | 尾崎 清和 山上 哲史 野村 耕二 ほか1名 | ||
書誌名 | The journal of veterinary medical science | ||
別誌名 | Journal of veterinary medical science J. vet. med. sci | ||
発行元 | Japanese Society of Veterinary Science | ||
巻号,ページ | 69巻・ 11号, p.1117-1121(2007-11) | ISSN | 09167250 |
全文表示 | PDFファイル (3059KB) | ||
抄録 | イヌの皮膚肥満細胞腫の予後は、病理組織学的グレードと相関していると考えられている。しかしながら、グレードII腫瘍には病理組織学的に多様なものが含まれており、このことが予後を予測することを困難にしている点の一つである。この研究では、グレードII腫瘍における手術マージン、Ki-67およびサイクリンD1発現の予後因子としての価値を検討した。術後フォローアップが360日以上(中央値は1080日)の孤在性グレードII肥満細胞腫48例を使用した。サイクリンD1およびKi-67発現は免疫組織学的染色を施した標本を用いて半定量的に検討し、これらの結果と生存率、再発および転移率との相関を統計学的に解析した。不完全切除群における術後30ヶ月以内の再発、転移および死亡率は完全切除群よりも高かった。不完全切除群では、Ki-67陽性率が低いと有意に生存率が高くなるが、再発および転移率とKi-67陽性率には相関はなかった。サイクリンD1陽性となった腫瘍は少なかったが、予後が悪く再発および転移する例が多かった。これらの結果から、グレードII腫瘍では、不完全切除は転移率が比較的高く、予後が悪いこと、Ki-67は不完全切除例において全生存期間を推定するマーカーとなること、サイクリンD1は陽性症例が少なく、予後因子としては価値がないことがわかった。 | ||
索引語 | 予後;グレードII腫瘍;再発;転移率;イヌ;手術マージン;予後因子;価値;検討;結果 | ||
引用文献数 | 27 | 登録日 | 2011年12月08日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |