コムギの穂発芽に係る種子休眠性と二次加工適性劣化要因に関する研究

コムギの穂発芽に係る種子休眠性と二次加工適性劣化要因に関する研究

レコードナンバー760337論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20002846NACSIS書誌IDAA11581884
著者名一ノ瀬 靖則
書誌名作物研究所研究報告
別誌名Bulletin of the National Institute of Crop Science
作物研報
Bull. Natl. Inst. Crop Sci.
発行元農業技術研究機構作物研究所
巻号,ページ9号, p.81-120(2008-03)ISSN13468480
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抄録コムギ生産における高品質化に役立つ知見を得るために、加工適性の劣化に関連の深い穂発芽性について、その発生要因と二次加工適性である製パン適性が劣化するメカニズムを解析するとともに、低アミロ化の簡易迅速測定方法について検討した。穂発芽と関連する種子休眠性と種子胚のアブシジン酸感受性は同様の推移パターンを示し、穂発芽耐性弱品種は種子の成熟前に低下するのに対して、耐性強品種のアブシジン酸感受性は完熟期まで維持された。しかし、種子休眠性およびアブシジン酸感受性には、吸水温度の影響が大きく、多くの耐性強品種は低温でも休眠性とアブシジン酸感受性を維持したが、耐性強品種の中には低温条件下では急速に種子休眠性とアブシジン酸感受性を低下させる品種・系統が認められた。したがって、コムギ収穫期の天候が不順となる地域においては、コムギに低温での種子休眠性とABA感受性を付与することが重要であると考えられた。また、穂発芽と種子中の酵素活性との関係において、澱粉分解酵素であるα-アミラーゼ活性と蛋白質分解酵素であるエンドプロテアーゼ活性では発現時期が異なり、α-アミラーゼ活性は発芽の早い時期から急増するのに対して、エンドプロテアーゼ活性は発芽が進んでから増加することを明らかにした。穂発芽による二次加工適性の劣化においては、製パン適性と蛋白質分解酵素であるエンドプロテアーゼ活性との間に高い負の相関が認められた。これをもとに、エンドプロテアーゼ活性の増加による小麦グルテンの分解が製パン適性劣化の主要因であることを明らかにした。さらに、ドライケミストリー法による低アミロ小麦の簡易迅速選別法の可能性を検討した。その結果、ドライケミストリー法による小麦種子のα-アミラーゼ活性測定が簡易選別に有効であることを明らかにした。
索引語種子休眠性;アブシジン酸感受性;穂発芽;エンドプロテアーゼ活性;耐性強品種;α;コムギ;劣化;二次加工適性;製パン適性
引用文献数87
登録日2010年07月07日
収録データベースJASI, AGROLib

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