養殖ウナギの脊椎骨変形の症例とその原因に関する一考察

養殖ウナギの脊椎骨変形の症例とその原因に関する一考察

レコードナンバー762539論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20035800NACSIS書誌IDAA1235617X
著者名吉川 昌之
書誌名静岡県水産技術研究所研究報告 = Bulletin of Shizuoka Prefectural Research Institute of Fishery
別誌名静岡水技研研報
Bull. Shizuoka Pref. Res. Inst. Fish.
静岡県水技研研報
発行元静岡県水産技術研究所
巻号,ページ43号, p.19-27(2008-10)ISSN18830382
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抄録静岡県水産技術研究所浜名湖分場で飼育しているウナギに見られた脊椎骨の変形の症例を調査するとともに、ウナギの成長速度との関連を検討する実験を行い、次の結果を得た。1)シラスウナギからの飼育開始1か月後から6か月後まで、1か月ごとに無作為に100〜200尾を取り上げ、軟X線撮影により発症を観察した。飼育開始1か月後の発症率は2.5%であった。4か月後から平均体重が増加し始めると発症率も上昇して、4か月後に11.5%、6か月後には21.4%に達した。2)発症率が比較的低かった3か月後までは、軽微な症状である脱臼と短椎がほとんどを占めたが、発症率が上昇した4か月以降になると、重い症状である前湾と後湾が見られるようになった。3)シラスウナギから9か月飼育した752尾において、目視で発症を確認できた個体は62尾であり、発症率は8.2%、発症個体の体重は248±45g(平均±標準偏差)、未発症個体の体重は224±61g(n=94)であり、これら平均値の差についてt-検定を行ったところ有意差が認められた(p<0.01)。4)発症個体62尾に見られた101症例において、前湾が最も多く55%を占めた。次いで短椎が19%、脱臼が15%、後湾が11%であった。5)異常の認められた脊椎骨の頻度分布は、脊椎骨No.25、45および54に3つのピークが認められ、No.25のピークは後湾、No.45と54は前湾からなっていた。後湾と前湾はNo.37を境に明瞭に分かれ、後湾は1症例を除いてNo.37よりも前に、前湾はすべてNo.37よりも後にあった。6)給餌回数を、対照区は1日1回に対し、試験区は4日に1回に制限して、両区の成長速度に差を生じるようにする飼育実験を実施した。その結果、ウナギの平均的な出荷サイズである体重約200gの段階の発症率を比較すると、対照区では平均体重198gの時点で発症率3.4%、あるいは244gの時点で3.9%、試験区では196gの時点で0%となり、両区の発症率の間には、有意差が認められた。
索引語養殖ウナギ;脊椎骨変形;原因;一考察
引用文献数20
登録日2011年02月07日
収録データベースJASI, AGROLib

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