水中ヒ素化学形態別分析における試料の保存について

水中ヒ素化学形態別分析における試料の保存について

レコードナンバー762812論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00012516NACSIS書誌IDAN00267857
著者名大沼 章子
小池 恭子
遠山 明人
書誌名愛知県衛生研究所報
別誌名The Reports of the Aichi Institute of Public Health
Report of Aichi Prefectural Institute of Public Health
愛衞所報
Rep. Aichi Inst. Public Health
愛知衞所報
発行元[愛知県衛生研究所]
巻号,ページ57号, p.37-48(2007-03)ISSN05157803
全文表示PDFファイル (5058KB) 
抄録5種[モノメチルアルソン酸(MMAA)、ジメチルアルシン酸(DMAA)、アルセノベタイン(AB)、ヒ素(III)、ヒ素(V)]混合ヒ素標準液を添加した試料(精製水、河川水、地下水)及び無添加の採取直後の実試料(井戸水)について、6通りの保存方法(室温放置、冷蔵保存、冷凍保存にEDTA添加の有無)による経時的な濃度変化をLC-ICP-MSによって2か月間測定した。添加した有機ヒ素のMMAA、DMAA、ABは、いずれの試料及びいずれの保存方法においても測定のバラツキを除けば保存実験中の濃度変化がなく、安定であった。一方、無機ヒ素のヒ素(III)とヒ素(V)は、主にヒ素(III)のヒ素(V)への酸化現象が数%から100%の範囲でいずれの試料及びいずれの保存方法においても見られた。この現象が顕著だったのはEDTA添加精製水以外の室温放置した全試料、それに保存方法とは関係なく地下水及びヒ素標準液無添加だが無機ヒ素を含有した井戸水(ヒ素のIII価とV価が3:1の濃度比で混在)の場合であった。また、この現象が弱く認められたものは、EDTA添加精製水及び冷蔵保存の精製水と河川水であった。したがって、水の化学形態別分析用ヒ素試料は、保存することなく速やかに測定することが原則であることが確認されたが、検討した6通りの保存方法では、河川水のように比較的空気に接触して存在する酸化的な試料では冷蔵保存が有効であることが明らかとなった。また、EDTA添加は、精製水の室温保存では顕著に有効であり、また、井戸水の室温保存や冷蔵保存においても、EDTA無添加に比べて相対的な有効性が認められた。なお、冷凍保存の有効性も示唆されたが、今回の実験では凍結(氷結)時から解凍時までに主に酸化を促進する何らかの化学作用の発現や保存容器破損のトラブル発生もあり、確認できなかった。
索引語ヒ素;試料;保存方法;冷蔵保存;III;精製水;河川水;井戸水;MMAA;DMAA
引用文献数4
登録日2011年01月17日
収録データベースJASI, AGROLib

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