導電率情報を利用した灌漑水の全窒素濃度の推定
導電率情報を利用した灌漑水の全窒素濃度の推定
レコードナンバー | 763318 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20002773 | NACSIS書誌ID | AA11577672 |
著者名 | 富田 景子 平井 康丸 別府 佑一郎 | ||
書誌名 | 九州大学大学院農学研究院学芸雑誌 | ||
別誌名 | Science bulletin of the Faculty of Agriculture, Kyushu University | ||
発行元 | 九州大学大学院農学研究院 | ||
巻号,ページ | 63巻・ 2号, p.141-145(2008-10) | ISSN | 13470159 |
全文表示 | PDFファイル (2145KB) | ||
抄録 | 灌漑水中のT-Nを推定する方法として導電率(EC)情報の利用を検討した。福岡県八女郡星野村の異なる3つの水系に位置する広内、鹿里、藤山地区の棚田を対象に水質調査したところ、ECとT-Nには正の相関が認められた。EC値に基づいてT-Nを推定する回帰式を求めた結果、回帰式の傾き、切片は水系ごとに異なり、傾き、すなわちEC値に対するT-Nの変化割合は、広内、鹿里、藤山の順に大きかった。回帰式の係数が水系ごとに異なる要因として、水中のイオンの影響を考察した。T-Nに対する陰イオンおよび金属元素の濃度変化をみると、SO4(2-)、CaおよびMgで正の相関がみられた。SO4(2-)との相関は、肥料として使われた硫酸アンモニウムの影響と考えられた。Ca、Mgとの相関については、本研究において、T-NのうちNO3-Nが占める割合が大きかったことから、NO3-N濃度が高い地点で土壌からCa(2+)、Mg(2+)が溶出したためと考えられる。また、水系周辺の樹木が土壌成分(イオン量)に影響を与えている可能性も考察された。以上の結果かち、水系ごとにEC値と、T-Nの関係について線形回帰式を求めることにより、T-Nを推定し得ることが示唆された。 | ||
索引語 | -N;推定;EC;正の相関;Ca;回帰式;EC値;影響;利用;相関 | ||
引用文献数 | 9 | 登録日 | 2011年01月27日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |