松くい虫の天敵利用技術の確立

松くい虫の天敵利用技術の確立

レコードナンバー770208論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00020667NACSIS書誌IDAN00032740
著者名牧本 卓史
書誌名研究報告
別誌名Bulletin : Okayama Prefectural Forest Experiment Station
岡山県林業試験場研究報告
発行元岡山県林業試験場
巻号,ページ24号, p.27-36(2008-12)ISSN03888509
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抄録マツノマダラカミキリの捕食寄生者であるサビマダラオオホソカタムシによる新たな松くい虫被害防除技術の確立を目的とした研究を行った。笠岡市のアカマツ林でマツ材線虫病により枯死し、マツノマダラカミキリが穿入したアカマツにサビマダラオオホソカタムシの成虫や卵を放飼し、マツノマダラカミキリの駆除効果を調べた。その結果、枯死木を伐倒せず、樹幹の2カ所に成虫を放飼した試験区でマツノマダラカミキリの生残率を10%に抑えられた。また、放飼時の被害木の処理条件を変えた卵放飼試験では、立木のまま、伐倒、伐倒・玉切り後集積という3つの条件で同様の放飼効果を示し、現地の条件に合わせて使用方法が選べることが明らかとなった。人工増殖試験では、寄主1頭(体重500mg程度のマツノマダラカミキリ幼虫)から7〜9頭のサビマダラオオホソカタムシ成虫を羽化させるよう調整すれば、羽化翌年の産卵数を考慮した上で効率的であることがわかった。また、幼虫に人工飼料を与える場合、複数の被寄生寄主をまとめて人工飼料上に移動させることで効率的な増殖が可能となることがわかった。営繭及び羽化は、人工飼料を与える容器とは別の容器で調湿しながら管理する方法が、羽化率の向上に有効であることが明らかとなった。人工飼料は、ゲル状のものよりも液状のものの方がサビマダラオオホソカタムシにとって摂取しやすい物理性であることが示唆され、より栄養価の高い飼料の方が羽化翌年の産卵数が多くなる傾向が認められた。さらに、サビマダラオオホソカタムシ成虫を、果物や蔬菜の果実及び果樹そのものに放飼して、農作物への影響の有無を調べた。その結果、果実の品質、果樹の生育等に悪影響を及ぼす加害行動は認められなかった。
索引語マツノマダラカミキリ;伐倒;サビマダラオオホソカタムシ;人工飼料;確立;放飼;成虫;条件;容器;産卵数
引用文献数12
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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