畑作新生産システムの現段階と経営モデル分析に向けた予備的考察

畑作新生産システムの現段階と経営モデル分析に向けた予備的考察

レコードナンバー772404論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20011679NACSIS書誌IDAA11654219
著者名若林 勝史
細山 隆夫
書誌名北海道農業研究センター農業経営研究
別誌名National Agricultural Research Center for Hokkaido Region farm management research
北海道農研農業経営研究
農業経営研究
発行元北海道農業研究センター総合研究部
巻号,ページ100号, p.13-35(2009-03)ISSN13471821
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抄録1) 北海道畑作物における生産性を計測した。その結果、各品目において10a当たり労働時間は作付規模の拡大にともなって減少し、労働生産性も大きく向上することが示された。しかし、TFP(全要素生産性)は必ずしも向上しない。いずれの品目においても、最大規模層では優位性が低下、停滞、さらには減少するという結果が得られた。大規模層の今後の展開にとっては、省力化のみでなく、資材投入量の節減や収量または品質向上など生産性の向上をともなう技術開発が必要である。2) 「担い手プロ」において現在開発中の新生産システムは、省力化のみならず、肥料や農薬財の節減、または収量や品質の向上を目指す技術であり、家族経営の限界規模である50haを打破する技術として期待される。その新生産システムに関して現段階の評価を労働時間および生産コストの面から評価した。その結果、家族労働時間は慣行の50%以下と大幅な省力化を図ることができた。しかしながら、生産コストについては期待されるほどの削減効果は得られていない。いずれの作物においても新しい機械体系の導入(賃借または委託による導入)は、労働費等の節減をもたらしたが、逆に賃借料及び料金等が増加することで、生産性の向上には明確に結びついていない。それらの機械体系を用いて低コスト化を図るのであれば、資材投入量の削減や収量または品質向上に結びつく技術の改善が必要である。3) 経営モデルによる新生産システムの技術評価に当たって考慮されるべき課題として以下の点について考察を行った。(1) 低コスト化、省力化の評価に先立ち、農家の所得最大化を前提とすること。(2) 同時に、技術の改善方向についても経営モデル分析に基づき検討を行うこと。(3) 新生産システムの導入条件を検討する際には、生産支援システムにおける運営形態や料金条件等について検討すること。(4) 導入機械の投資計画について検討すること。(5) 水田・畑作経営所得安定対策に対する農家行動を表現するモデルを構築すること。(6) 今後の価格変動リスクの影響を分析すること。そのために現実妥当的なシナリオを前提とすること。これらの点を踏まえ、今後は畑作経営モデルの構築、さらには精緻化を図り、新生産システムの経営評価と導入条件の解明を進める。
索引語新生産システム;技術;省力化;検討;生産性;節減;収量;現段階;経営モデル分析;向上
引用文献数9
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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