培養したマウスの裸化卵母細胞における囲卵腔の大きさとヒアルロナン合成の可能性
培養したマウスの裸化卵母細胞における囲卵腔の大きさとヒアルロナン合成の可能性
レコードナンバー | 772808 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ00014669 | NACSIS書誌ID | AN00183393 |
著者名 | 上野 紗也香 新村 末雄 | ||
書誌名 | 新潟大学農学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Niigata University | ||
発行元 | 新潟大学農学部 | ||
巻号,ページ | 61巻・ 2号, p.127-133(2009-03) | ISSN | 03858634 |
全文表示 | PDFファイル (417KB) | ||
抄録 | 培養したマウスの裸化卵母細胞(DO)について、囲卵腔の大きさを計測して卵丘卵母細胞複合体(COC)の卵母細胞のものと比較するとともに、ヒアルロナン合成を阻害する作用のある4-メチルウンベリフェロン(MU)で処置したDOの囲卵腔の大きさを観察し、囲卵腔の拡大に役割を果たすヒアルロナンの合成と分泌に卵母細胞が関与しているのかどうかを検討した。採取したDOとCOCを14時間培養したところ、卵母細胞の成熟率は93.5および96.7%であり、両者で有意な差はなかった。DOの囲卵腔は5.08μmあり、COCにおける卵母細胞の5.40μmとの間に有意な差はなかった。また、0.25mMのMUを含むTYH液で14時間培養したDOの成熟率は88.2%であり、対照のDOの85.7%と有意な差はなかったが、0.25mMのMUを含む培養液で成熟させたDOの囲卵腔は3.58μmであり、対照のDOの4.65μmに比べて有意に小さかった。さらに、0.25mMのMUとともに1ml中に0.05、0.25あるいは0.5mgのヒアルロナンを含む培養液で14時間培養したDOの成熟率は86.9ないし92.8%であり、0.25mMのMUのみで処置したDOの成熟率(88.2%)と相違なかった。一方囲卵腔は、MUのみで処置したDOでは3.85μmあり、MUとともに0.05あるいは0.5mg/mlのヒアルロナンを添加した培養液で培養したDOの4.24および4.29μmとの間に有意差はなかったが、MUとともに0.25mg/mlのヒアルロナンを添加した培養液で培養したDOでは有意に大きく、4.67μmになった。以上の結果から、囲卵腔の拡大に役割を果たすヒアルロナンは卵母細胞自身が合成・分泌していることが推察された。 | ||
索引語 | 囲卵腔;DO;MU;培養;ヒアルロナン;裸化卵母細胞;ヒアルロナン合成;卵母細胞;成熟率;培養液 | ||
引用文献数 | 38 | 登録日 | 2011年03月05日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |