富山県におけるケヤマ八ンノキ天然林の遺伝的分化に基づく種苗配布区域の検討と地域性種苗の生産体制の安定化
富山県におけるケヤマ八ンノキ天然林の遺伝的分化に基づく種苗配布区域の検討と地域性種苗の生産体制の安定化
レコードナンバー | 780391 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20018854 | NACSIS書誌ID | AA12003078 |
著者名 | 斎藤 真己 長谷川 幹夫 中島 春樹 | ||
書誌名 | 日本森林学会誌 | ||
別誌名 | 日林誌 J. Jpn. For. Soc. | ||
発行元 | 日本森林学会 | ||
巻号,ページ | 91巻・ 3号, p.173-177(2009-06) | ISSN | 13498509 |
全文表示 | PDFファイル (503KB) | ||
抄録 | 富山県におけるケヤマハンノキ天然林の遺伝的分化に基づく種苗配布区域について検討するため、天然林13集団、のり面緑化施工地5集団、治山施工地4集団の葉緑体DNAのハプロタイプについて調査した結果、標高1,100m以上のI型とそれ以下のII型の二つに分化していることが明らかになった。一方、のり面緑化や治山施工地で使用されている個体のハプロタイプは標高にかかわらずすべてII型であった。異なるハプロタイプの苗が植栽されていた高標高の地域では交雑による遺伝子撹乱の危険性が高いことから、今後はハプロタイプを考慮した緑化が必要であると考えられた。そこで、ケヤマハンノキの地域性種苗の安定生産に向けて高標高の天然林の種子の豊凶について調査した結果、その年変動は非常に大きく、毎年安定して種子を採取するのは困難であることが明らかになった。しかし、種子の保存性は高かったことから、ケヤマハンノキの地域性種苗の安定生産のためには、葉緑体DNAの分析結果をもとに採種林分を特定した後、豊作年に大量に種子を採取して次回の豊作年まで貯蔵しておくことで対処できると考えられた。 | ||
索引語 | ハプロタイプ;種子;地域性種苗;豊作年;標高;富山県;遺伝的分化;種苗配布区域;検討;結果 | ||
引用文献数 | 22 | 登録日 | 2011年03月05日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |