圃場還元利用されている実際的な牛ふん尿堆肥に含まれる腐植酸およびフルボ酸の化学的特徴

圃場還元利用されている実際的な牛ふん尿堆肥に含まれる腐植酸およびフルボ酸の化学的特徴

レコードナンバー780626論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20011749NACSIS書誌IDAN00195767
著者名李 香珍
谷 昌幸
相内 大吾
小池 正徳
倉持 勝久
書誌名日本土壌肥料學雜誌 = Journal of the science of soil and manure, Japan
別誌名日本土壌肥料學雜誌 : 土壌・肥料・植物栄養
Japanese Journal of Soil Science and Plant Nutrition
日本土壌肥料学雑誌
発行元日本土壌肥料學會
巻号,ページ80巻・ 4号, p.335-346(2009-08)ISSN00290610
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抄録本研究では、堆肥化の進行や腐熟度が大きく異なる牛ふん尿堆肥について、堆肥製造業者や一般の畜産農家および畑作農家が製造し、かつ圃場還元している実際的な堆肥を対象に、牛ふん尿の堆肥化と腐熟化に伴う腐植酸およびフルボ酸の化学的特徴、および腐植酸のスペクトル解析から構造単位の存在割合の違いを明らかにした。さらに、土壌中での可動性が異なると考えられる腐植を水および水酸化ナトリウム溶液により抽出して比較し、その化学的特徴や構造単位の違いを明らかにした。堆肥化期間が異なる牛ふん尿バーク堆肥では、堆肥化による腐熟化の進行に伴って、沈殿部割合や腐植酸の相対色度(RF値)が増加した。堆肥化および腐熟化の程度が異なる4種類の牛ふん尿堆肥から水酸化ナトリウム溶液および水により抽出された腐植酸とフルボ酸の光学的特性を比較した。水酸化ナトリウム溶液では、堆肥化や腐熟化がほとんど進行していないと判断された高水分乳牛ふん尿堆肥から極めて未熟なRp型腐植酸が抽出され、牛ふん中の未消化繊維や敷料などの植物腐朽遺体に由来するリグニンなどの成分に由来すると考えられた。腐熟化の進行が認められた肉牛ふん尿敷料堆肥や肉牛ふん尿敷料と鶏糞との混合堆肥では、好気的な発酵と温度上昇に伴って生成した腐植化の進んだ腐植酸が含まれていると考えられ、とくに腐熟度の高かった鶏糞との混合堆肥からB型腐植酸が抽出された。水抽出では、水酸化ナトリウム溶液による抽出よりも腐植の抽出割合が低かったが、水抽出された腐植酸のRF値は水酸化ナトリウム溶液で抽出された腐植酸よりも高かった。紫外可視吸収スペクトルおよびフーリエ変換赤外吸収スペクトル解析の結果から、堆肥化や腐熟化の程度が大きく異なる牛ふん尿堆肥から抽出された腐植酸の構造単位の存在割合は著しく異なることが明らかとなった。水酸化ナトリウム溶液により抽出された腐植酸では、とくに堆肥化がほとんど進行してない高水分乳牛ふん尿堆肥において、植物腐朽遺体に起因するリグニンなど非腐植物質の構造特性を強く反映した。一方、水により抽出された可動性の高い腐植酸では、とくに堆肥化や腐熟化が進行した肉牛ふん尿敷料堆肥や混合堆肥でカルボキシル基やアミドなどの構造単位が顕著に認められた。
索引語腐熟化;腐植酸;抽出;堆肥化;進行;水酸化ナトリウム溶液;混合堆肥;牛ふん尿堆肥;水;構造単位
引用文献数37
登録日2011年03月05日
収録データベースJASI, AGROLib

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