ブナ(Fagus crenata)近距離母樹間における両親間距離と交配頻度の関係および花粉プールの多様性の差異
ブナ(Fagus crenata)近距離母樹間における両親間距離と交配頻度の関係および花粉プールの多様性の差異
レコードナンバー | 781172 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20018854 | NACSIS書誌ID | AA12003078 |
著者名 | 花岡 創 袴田 康子 向井 譲 | ||
書誌名 | 日本森林学会誌 | ||
別誌名 | 日林誌 J. Jpn. For. Soc. | ||
発行元 | 日本森林学会 | ||
巻号,ページ | 91巻・ 4号, p.239-245(2009-08) | ISSN | 13498509 |
全文表示 | PDFファイル (2452KB) | ||
抄録 | 近距離に分布するブナの母樹間において、両親間距離と累積交配頻度との関係や花粉プールの対立遺伝子の豊富さ(allelic richness)、有効花粉親数に差異が生じるのかを調査した。本研究では、互いに近接しているがわずかに環境の異なる6個体の母樹を調査対象とした。マイクロサテライト7遺伝子座を用いてそれらの母樹から採取した堅果由来の実生823個体の遺伝子型を決定し、父性解析を行い、花粉散布に関連するパラメータを算出した。父性解析の結果、近距離で交配頻度が高くなる傾向が共通して観測されたが、両親間距離に対する累積交配頻度の上昇傾向は母樹ごとに異なり、4haの調査プロット外からの花粉の移入率は15.7%から33.8%の間で変動した。花粉プールにおける対立遺伝子の豊富さの値は8.524から12.803と全母樹を通して同程度となったが、有効花粉親数(Nep)値は2.941から16.340と大きく変動し、Nep値の低い母樹では不健全堅果の生産される割合が高かった。これらの結果から、花粉散布のパターンや堅果充実率は近距離母樹間である程度一致するものの、母樹の立地環境により変動する可能性が示された。 | ||
索引語 | 母樹;両親間距離;花粉プール;変動;ブナ;近距離母樹間;関係;差異;Fagus crenata;交配頻度 | ||
引用文献数 | 33 | 登録日 | 2011年04月05日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |