繊維材料と金物とを併用した住宅耐震補強技術の開発(1)
繊維材料と金物とを併用した住宅耐震補強技術の開発(1)
レコードナンバー | 781678 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20001550 | NACSIS書誌ID | AA1155559X |
著者名 | 柳川 靖夫 林 知行 | ||
書誌名 | 奈良県森林技術センター研究報告 | ||
別誌名 | Bulletin of the Nara Forest Research Institute 奈良県森技セ研報 Bull. Nara, For. Res. Inst. | ||
発行元 | 奈良県森林技術センター | ||
巻号,ページ | 38号, p.1-15(2009-03) | ISSN | 13459864 |
全文表示 | PDFファイル (1054KB) | ||
抄録 | 地震時に大きな引き抜き力が発生すると考えられる、高倍率の壁が取り付く在来軸組工法の隅柱を想定し、土台と柱との接合部に引き寄せ金物(HD金物)を使用するのみならず、ポリビニルアルコール(PVA)繊維から作製した繊維強化プラネチック(FRP)を接着して補強する技術の開発を試みた。FRPは、2液型のエポキシ樹脂接着剤もしくは1液型ポリウレタン接着剤を使用することにより、木ネジの打ち込みやクランプによる手締めといった簡易な手法で接合部に接着することが可能であり、しかも高い接着耐久性を備えていることが分かった。接合部の引張試験の結果、HD金物とFRPとを適切に併用することにより、HD金物を1個使用した試験体では最大耐力および初期剛性の向上が、2個使用した試験体では初期剛性の向上が認められた。また、FRP補強によりいずれの条件でも柱と土台間の変位は減少し、最大荷重時の同変位は無補強の7〜24%の値を示した。さらに、補強によりHD金物の負担が減少したことから、FRPの併用は、地震時における柱の引き抜け対策および接合部の信頼性向上対策として、有効な補強方法であることが示唆された。また、接合部の引張試験において、HD金物およびFRPそれぞれが負担する荷重を調べたところ、FRPが負担する割合は荷重値によらず全荷重の20〜30%の値を示し、HD金物とFRPとが一体となって引張荷重を負担していることが示唆された。 | ||
索引語 | FRP;HD金物;柱;接合部;負担;併用;補強;開発;接着;使用 | ||
引用文献数 | 5 | 登録日 | 2011年03月05日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |