ネットワークを利用した個人経営による農村女性起業の展開過程

ネットワークを利用した個人経営による農村女性起業の展開過程

レコードナンバー790036論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ00013978NACSIS書誌IDAN00239079
論文副題山形県庄内地方を事例に
著者名澤野 久美
田畑 保
書誌名明治大学農学部研究報告 = Bulletin of the Faculty of Agriculture, Meiji University
別誌名明大農研報
Bulletin of School of Agriculture, Meiji University
発行元明治大学農学部
巻号,ページ59巻・ 2号, p.31-46(2009-12)ISSN04656083
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抄録農村女性が取り結ぶ社会関係は、地縁や血縁などの宿命的・伝統的な社会関係によって制約を受けやすい。加えて、女性は婚姻前後で社会関係が変化しやすいために、本人の選択に基づく社会関係(ネットワーク)のあり方が重要である。ネットワークを有効に利用することで起業活動の開始や拡大のチャンスを得ることも可能である。実際、近年増加傾向にある農村女性が個人で行う起業活動では、活動を開始・展開する上で生じる制約をネットワークによってカバーしているものもみられる。そこで、本稿は、個人経営の女性起業家たちが活動する上で参加あるいは形成するネットワークの意義や役割を山形県庄内地方の事例をもとに分析した。その際、農村女性の社会関係を従来型(宿命的・伝統的社会関係)と選択型(選択的社会関係、ネットワーク)に分け、さらに行政支援の有無に着目した。その結果、以下の4点が明らかになった。第1に、農村女性起業の展開過程における社会関係の状態に相違があった。具体的には、婚姻による移動がない場合でも、ライフヒストリーや農業経営の方針によって従来型への関与に違いが見られた。第2に、起業段階ごとに関わる社会関係の役割(性格)に違いがあり、それは5類型6種類(情報交換、学習(ベーシック・ブラッシュアップ)、農業者連携、異業種連携、地域活性化)に分類できた。情報交換と学習はソフト面、農業者連携と異業種連携はビジネス的な面であるが、その両面の延長上に地域活性化が存在し、農村女性起業家の社会関係の役割における1つの到達段階を示していた。そして、選択型社会関係の場合には、上記の5類型が関わっていた。これらのことから、現代的な農村女性起業の1つの方向性として、地域活性化があるといえる。第3に、行政の貢献として、起業活動に関する学習活動の啓蒙や地域内の女性起業家同士を仲介する役割が挙げられる。第4に、女性起業家にとってネットワークは不可欠なものであり、ネットワークを形成することで、起業活動の更なる発展と内容の充実を目指すことが可能となる。
索引語ネットワーク;社会関係;起業活動;役割;農村女性起業;農村女性;地域活性化;利用;個人経営;展開過程
引用文献数19
登録日2011年03月28日
収録データベースJASI, AGROLib

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