窒素および硫黄安定同位体比による地下水汚染に及ぼす人間活動の影響の解明

窒素および硫黄安定同位体比による地下水汚染に及ぼす人間活動の影響の解明

レコードナンバー790322論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20011749NACSIS書誌IDAN00195767
論文副題北西下総台地の例
著者名村松 容一
荒井 寛未
近藤 史也
大城 恵理
千葉 仁
書誌名日本土壌肥料學雜誌 = Journal of the science of soil and manure, Japan
別誌名日本土壌肥料學雜誌 : 土壌・肥料・植物栄養
Japanese Journal of Soil Science and Plant Nutrition
日本土壌肥料学雑誌
発行元日本土壌肥料學會
巻号,ページ81巻・ 1号, p.7-15(2010-02)ISSN00290610
全文表示PDFファイル (721KB) 
抄録千葉県野田市を対象に、21地点で採取した深度20m以浅に賦存する第一地下水、および江川地区1地点(定点)で1年間に亘って採取した同地下水に加えて、代表的な肥料と合成洗剤水溶液の成分および窒素・硫黄安定同位体比分析を実施した。これらの結果に基づいて、時空的な地下水窒素汚染の実態を明らかにするとともに、硝酸態窒素の起源、および土壌からの窒素溶脱分の地下水への混入機構を考察した。(1)硝酸態窒素による地下水汚染が広く認められるなか、田畑地帯では環境基準を超える高濃度汚染が認められ、表層の窒素汚染物質は直下に浸透して第一地下水を汚染していた。(2)δ(15)N値と併せてδ(34)S値を分析することによって、地下水中の硝酸態窒素の起源を一層正確に把握できた。化学肥料と合成洗剤のδ(15)N値とδ(34)S値は似た範囲にあり、これらの同位体比から両者を区別するのは難しかった。しかし、硝酸態窒素濃度および土地利用形態を勘案した結果、合成洗剤の影響は小さいことがわかった。δ(15)N値は硝酸態窒素が化学・有機配合肥料と生活排水・堆肥を起源にし、関宿・江川地区では両者は同程度に影響する一方、野田地区では生活排水・堆肥の影響が大きいことを示唆した。関宿地区における推論はδ(34)値によって検証できた。(3)定点調査地点における硝酸態窒素濃度は年間を通じて高く、降水量との間に相関関係は認められなかった。長期過剰施肥によって土壌には相当量の肥料由来の硝酸態窒素が蓄積しており、過剰分が降水起源の浸透水によって土壌から常時溶脱されて関東ローム層のマトリックスに沿って下方移流し、その多くは難透水性の常総粘土層上面で側方移流したが、一部は同層の亀裂を下方移流し第一地下水に混入したと推察された。
索引語δ;硝酸態窒素;影響;起源;肥料;過剰;土壌;N値;地下水汚染;窒素
引用文献数26
登録日2011年03月28日
収録データベースJASI, AGROLib

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