下水汚泥コンポスト長期連用圃場における下水汚泥コンポスト由来窒素および炭素の循環

下水汚泥コンポスト長期連用圃場における下水汚泥コンポスト由来窒素および炭素の循環

レコードナンバー790323論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20011749NACSIS書誌IDAN00195767
論文副題安定同位体自然存在比を利用した解析
著者名後藤 茂子
米山 忠克
書誌名日本土壌肥料學雜誌 = Journal of the science of soil and manure, Japan
別誌名日本土壌肥料學雜誌 : 土壌・肥料・植物栄養
Japanese Journal of Soil Science and Plant Nutrition
日本土壌肥料学雑誌
発行元日本土壌肥料學會
巻号,ページ81巻・ 1号, p.16-22(2010-02)ISSN00290610
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抄録窒素および炭素安定同位体自然存在比の手法を用いて下水汚泥コンポスト長期連用圃場における下水汚泥コンポスト窒素および炭素の循環を解析した。この解析では同時に行った化学肥料区の結果と比較して考察した。(1)土壌のδ(15)N値は、下水汚泥コンポスト連用にともなって明らかに高まり、土壌への下水汚泥コンポスト窒素の残留が認められた。(2)オオムギおよびトウモロコシのδ(15)N値は、施用した下水汚泥コンポストと化学肥料窒素の値、土壌窒素の値を反映し、作物に有効に吸収利用されたことを示した。(3)オオムギ茎葉のδ(15)N値は生育初期、生長期には高く、収穫期には生育初期よりも低くなって土壌の値に近づいた。収穫期には下水汚泥コンポスト由来の可給態窒素が減少し、オオムギは土壌窒素を吸収したと考えられた。収穫期のオオムギ穂部のδ(15)N値はこの時期の茎葉の値よりも高く、オオムギが生長期までに吸収した下水汚泥コンポスト由来窒素が生長期から収穫期にかけて葉から転流し、穂部に集積したと考えられた。(4)下水汚泥コンポスト長期連用によって土壌のδ(13)C値には、モミガラコンポスト、オガクズコンポストのそれぞれ施用したコンポストのδ(13)C値が反映していた。下水汚泥コンポスト連用26年目の下水汚泥コンポスト炭素の土壌中での蓄積比率を求めたところ全土壌炭素の35-44%程度と推定された。(5)下水汚泥コンポストを連用した区のオオムギ茎葉のδ(13)C値は、生育初期、生長期、収穫期のいずれでも化学肥料区に比べ低く、これらは土壌のδ(13)C値を反映していた。オオムギは大気中に放出された下水汚泥コンポスト由来CO2を光合成によって固定したことを示した。(6)下水汚泥コンポストは施用後比較的短期間に、窒素あるいは炭素が無機化・分解され土壌に放出されるが、施用停止2年後の、土壌およびオオムギのδ(15)N値およびδ(13)C値から、一部は土壌中に残留し、ゆっくりと分解、無機化、放出されることが推察された。
索引語δ;収穫期;土壌;値;生長期;生育初期;C値;オオムギ;N値;炭素
引用文献数18
登録日2011年03月28日
収録データベースJASI, AGROLib

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