岐阜県の黒毛和種肥育牛における脂肪酸合成酵素遺伝子の多型と胸最長筋内脂肪の脂肪酸組成との関連

岐阜県の黒毛和種肥育牛における脂肪酸合成酵素遺伝子の多型と胸最長筋内脂肪の脂肪酸組成との関連

レコードナンバー791048論文タイプ学術雑誌論文
ALIS書誌IDZZ20011203NACSIS書誌IDAA11642901
著者名松橋 珠子
丸山 新
小林 直彦
阿部 剛
坂口 慎一
加藤 勉
書誌名岐阜県畜産研究所研究報告
発行元岐阜県畜産研究所
巻号,ページ9号, p.18-25(2009-07)ISSN13469711
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抄録筋肉脂肪中の脂肪酸組成は栄養面だけでなく肉の食味にも影響を与える重要な因子である。脂肪酸合成酵素(fatty acid synthase、FASN)はアセチルCoAとマロニルCoAから中鎖脂肪酸を合成する酵素であり、FASN遺伝子のエクソン34上に存在する2カ所の一塩基多型(single nucleotide polymorphism、 SNP)g.16024A>Gとg.16039T>Cは脂肪組織内の脂肪酸組成と関連していることが報告されている。そこで本研究では、FASN遺伝子上にあるこれらのSNPsについて育種マーカーとしての可能性を探るために、岐阜県で生産された黒毛和種肥育牛を用いて胸最長筋内脂肪の脂肪酸組成に対するFASN遺伝子のSNPの効果を検証した。平成17年から平成20年にかけて岐阜県内の一ヶ所の食肉処理施設で処理された493頭の黒毛和種肥育牛から枝肉成績を収集すると共に胸最長筋中の粗脂肪含量や胸最長筋内脂肪の脂肪酸組成を分析して、FASN遺伝子の遺伝子型との関係を調べた。その結果、用いた集団内でのFASN遺伝子の遺伝子型頻度はTW/TW型0.714、TW/AR型0.278、AR/AR型0.008となっていた。胸最長筋内脂肪の脂肪酸組成は、FASN遺伝子の遺伝子型間で異なっており、TW/AR型に比べTW/TW型はC16以下の鎖長の脂肪酸割合が減少しオレイン酸(C18:1)の割合が増加する傾向がみられた。FASNの遺伝子型に加え性別や出荷月齢も胸最長筋内脂肪のC18:1割合に対して影響を与える可能性が認められた。しかし、これらの影響を考慮してもC18:1割合に対するFASNの遺伝子型の効果は有意であった。胸最長筋内脂肪のC18:1割合は、去勢牛ではTW/AR型に比べTW/TW型は平均0.84%高く、さらにTW/AR型の雌牛は平均0.83%、TW/TW型の雌牛は平均2.8%高くなっていた。以上の結果から、FASN遺伝子上のSNPs(g.16024A>G、g.16039T>C)は胸最長筋内脂肪の脂肪酸組成を制御するマーカーとして有効であることが示唆された。
索引語脂肪酸組成;胸最長筋内脂肪;FASN遺伝子;黒毛和種肥育牛;SNP;FASN;遺伝子型;AR型;TW型;影響
引用文献数7
登録日2011年07月12日
収録データベースJASI, AGROLib

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