高温登熟性に優れる水稲新品種「元気つくし」の育成およびその特性
高温登熟性に優れる水稲新品種「元気つくし」の育成およびその特性
レコードナンバー | 791312 | 論文タイプ | 学術雑誌論文 |
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ALIS書誌ID | ZZ20005895 | NACSIS書誌ID | AN10485504 |
著者名 | 和田 卓也 坪根 正雄 井上 敬 尾形 武文 浜地 勇次 松江 勇次 大里 久美 安長 知子 川村 富輝 石塚 明子 | ||
書誌名 | 福岡県農業総合試験場研究報告 | ||
別誌名 | 福岡農総試研報 Bull. Fukuoka Agric. Res. Cent | ||
発行元 | 福岡県農業総合試験場 | ||
巻号,ページ | 29号, p.1-9(2010-03) | ISSN | 13414593 |
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全文表示 | PDFファイル (1048KB) | ||
抄録 | 水稲新品種「元気つくし」は福岡県農業総合試験場において、早生の熟期、高品質かつ高温登熟性を有する極良食味品種の育成を目的に、早生、極良食味の「ちくし46号(後の「つくしろまん」)」を母、早生、多収、高品質の「つくし早生」を父として人工交配を行った組合せから、登熟期間に35℃の温水掛け流し処理を行う高温耐性評価施設を用い、高温登熟性を評価して育成された。同熟期の「つくしろまん」および本県の主要品種である「ヒノヒカリ」と比較した特性は以下のとおりである。出穂期および成熟期は「つくしろまん」と同程度で、「ヒノヒカリ」よりも7日程度早い‘早生’に属する。「つくしろまん」と比較して、稈長と穂長はやや長く、穂数は同程度〜やや少なく、草型は‘中間型’の粳種である。耐倒伏性は‘やや弱’である。いもち病圃場抵抗性は葉いもちが‘弱’、穂いもちが‘やや弱’である。穂発芽性は‘難’である。高温登熟性は‘強’で、心白粒や乳白粒などの白未熟粒の発生が少なく、玄米の外観品質は「つくしろまん」、「ヒノヒカリ」より優れる。収量性は「つくしろまん」や「ヒノヒカリ」と同程度で、玄米千粒重は同程度である。炊飯米の食味は特に外観、粘りが良好で、「つくしろまん」と同程度の極良食味である。アミログラム特性値からみた米の糊化特性およびテクスチャー特性値からみた炊飯米の粘弾性は「つくしろまん」と同程度に優れる。本品種は早生で高温登熟性に優れる極良食味品種として、平坦地に適すると考えられ、2008年12月に種苗法による品種登録出願がなされ、2009年1月に福岡県の準奨励品種に採用された。 | ||
索引語 | つくしろまん;ヒノヒカリ;早生;高温登熟性;特性;弱;比較;炊飯米;高品質;成熟期 | ||
引用文献数 | 18 | 登録日 | 2011年07月22日 |
収録データベース | JASI, AGROLib |